国家

ランゴバルド王国 ※24章追記あり

■成り立ち---------------------- 

 ランゴバルド家は元々、アクイタニア王家の側近。

 王が若死にして、戦乱の最中。

 そこで諸侯に、ランゴバルドが推戴されて王となった。

 その際アクイタニアの血筋は、高家として保護されている。


■統治形態

 封建制

 三大貴族に推戴される形で王家が存在する。

 権力は三大貴族と大差ない。

 直轄領とはそこまで広くなく、直属の軍事力は弱小

 軍事行動が必要な際には、諸侯を動員する。

 イメージ的には室町幕府に近い


■宰相

 ランゴバルド王国は宰相家が3家あり、持ち回りで宰相に就任している。

 宰相は終身だが、次は3家の当主から最年長が選ばれる。

 権力が既得権益化しないために基本相続はしない。

 宰相就任が慣習破りがあれば三大貴族が介入して、正しい形に戻す仕組みとなっている。

 家名は封土されている地名からとっている。


■三大貴族

 ・デッラ・スカラ家

  武門の大家。

  三大貴族で最大の力を持っている。

  他家が婚姻のネットワーク作りに積極的だが、基本消極的。

  縁戚でトラブルに巻き込まれることを嫌っているらしい。


  古き良き貴族の責務に忠実で、政務は他家のように家宰に丸投げをしない。

  家宰を置かない珍しい家。

  また中小貴族子弟の武芸見習い先ともなっている。

  婚姻関係の少なさから、貴族間のトラブルの仲裁役に頼られることが多い。

 

 ・ファルネーゼ家

  教会との繋がりが比較的強い。

  王国と教会の折衝を担当している。

  使徒騎士団ともコネがあり、使徒の拠点としての領地を献上することも多い。

  教会との関係が強い。

  また、文化芸術の振興も熱心でパトロンになってる。 


 ・ブロイ家

  元々はアラン王国から転向者。

  ランゴバルド王国の建国時の功績で三大貴族に列せられている。

  三大貴族中一番力が弱いが、宮廷儀礼に長じており上流階級の教育先となるケースが多い。

  王家への忠誠は一番高く、王族から毎回一人は嫁ぐのが慣習になっている。

  商会との繋がりも多く、ランゴバルド王国内で商売をしたい場合はブロイ家に挨拶をするのが慣わしとなっている。


■家格秩序

 ランゴバルド王国は家格社会で、貴族社会の序列が決まっている。

 本家>分家である。

 家の規模や力は無関係。

 パーティーでは、家格上位の人間を尊重する必要がある。


■ヤクザのスピリット ※24章追記

 ランゴバルド王国の支配者層にはある傾向が強く見られる。


 『舐められたら終わり』


 貴族に生を受けて、最初にたたき込まれる常識。

 この世界の貴族は、ある意味ヤクザのような面がある。

 儀礼や体面を重視するが、本質はヤクザに近い。

 特にランゴバルド王国はその面が強く、他国からは『野蛮だ』と陰口をたたかれている。 


 使徒の平和が到来したことによって、野蛮人も上品な振る舞いを身につける余裕が出来た。

 儀礼や建前に通じたヤクザへと変貌したのである。

 それは蛮族が着飾り、化粧をするかのように。

 最初は滑稽だったろうが、1000年も経てば馴染んでしまった。


 ヤクザのスピリットをもち続けたのは理由がある。

 貴族は本人や家族のみならず、守るべきものが多い。

 そこに虚栄心など様々な要素が重なる。

 結果的に舐められないことが最優先された。


 田舎でも他の村に舐められたら終わり、という風習は残っていた。

 貴族のように、名誉は重要視されない。

 利益を失わないための威嚇として。


 貴族は、実を捨てて名を取ることが多い。

 名を捨てて実を取る貴族は、ほぼ確実に軽蔑される。


 田舎では、名を捨てて実を取るのが常であった。

 実を捨てて名を取ろうものなら、集団の長であっても追放されかねない。


 三国の中で最も室町時代の精神構造に近く、内乱後にはそれが強く表れ始めている。

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