概要
2020年7月24日、その日東京が死んで、わたしたちが生まれた
2020年東京オリンピック開催日にテロが発生しオリンピック会場並びに東京は壊滅。この事件を切っ掛けとして、日本は苛烈とも言える個人情報監視体制を構築し、テロの脅威に対抗を始めた。
それから20年後の2040年、極まった監視体制は〝市場経済主導型社会主義国家〟と揶揄されるまでに至った。政府による抑圧、行政と企業の癒着、民間軍事会社の勃興とそれに連なる企業同士の暴力による衝突、未成年の就労義務などで人々は疲弊の極地へと至っていた。
そんな中、どこにでもいる一人の女子高生だった『影山美月』は、東京地検特捜部検察官だった父を政権与党議員『我来臓一』に謀殺されたことで、復讐のために傭兵として暴力の世界に身を沈めることとなる。
少女は、太陽に、引き金をひく
それから20年後の2040年、極まった監視体制は〝市場経済主導型社会主義国家〟と揶揄されるまでに至った。政府による抑圧、行政と企業の癒着、民間軍事会社の勃興とそれに連なる企業同士の暴力による衝突、未成年の就労義務などで人々は疲弊の極地へと至っていた。
そんな中、どこにでもいる一人の女子高生だった『影山美月』は、東京地検特捜部検察官だった父を政権与党議員『我来臓一』に謀殺されたことで、復讐のために傭兵として暴力の世界に身を沈めることとなる。
少女は、太陽に、引き金をひく
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!修羅は灼熱を穿ち尚も哭く
本作は「腐敗した社会に産み堕とされた者の闘い」である。
憎悪は一方通行の銃弾となって闇を駆ける。正義と倫理は圧倒の暴力として再生を果たし、焦土に業火の華を咲かせる事となる。
作り込まれた設定、息を呑む戦闘描写。
膨大な設定の数々と作中に出て来る兵装・ガジェット、組織や存在は、作者の聡明な知見と構成力で見事に仕上がっている。ミリタリーやSF分野は文章力や構成力だけでは完成せず、良い作品足り得ない。
「たった一話」、その裏には多くの知識や考察が潜んでいるのだ。
悲しいかな、万人には届くまい。この慟哭が。
堕落の美酒に酔いしれよ。己が蒙昧に気付かぬまま。
確かに一見、敷居が高いかもしれない。
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