第43話 ところどころで観光回が入ってくる
前回のドラマギカは~?
やっとのことで、入国()したケイ一行。しかし、着いた港は戦国乱世の影響で荒れ果て、挙句にみんなが戦闘準備をし始める始末。冬眠しようと試みるルーナ(メイド服)、パワハラするツムギ、兵士の股間にシュートを決めるミカエラとオトカ。現地の情報を聞き出すも、リアル県民府民を怒らせるようなことばかり……。
はてさて、どうなってしまうのか。
「ひっでぇ」
「うん、シオリ。今回は同意する。『これはひどい』」
「これで世界征服が進んでるとか、これメチャクチャな世の中だったんだな」
「ふははははは! やっとわかったかシオリ! 父の偉大さが!」
「るせぇほざくなぶっ〇すぞ」
「ハイスミマセンデシタ、シオリサマ」
「ドラマギカ、はーじまーるよー♡」
「はぁ……(ため息)」
あたりを歩き回るオトカ。しかし、どこを見てもただの焼け野原だった。
「うーん。この魔法少女オトカちゃんにかかれば、すぐに人ぐらい見つかると思ったんだけどなァ?」
ピンク髪をくしゃくしゃかきむしる。
すると、山奥から一人の少女が出てきた。大分小さい年齢だ。みずぼらしい格好をしており、痩せている。
「ぐへっへっへ幼女だ。幼女が現れた! オトカはどうする?」
「オトカテメェとうとう事案かよ」
こいつ、男に相手にされないから、とうとうロリに行きやがった。
「うるさい! 私はただ純粋に癒されたいだけだ!
1、なでなでされにいく
2、だきしめる
3、おもちかえり←」
いや、『おもちかえり』とかもうアウトじゃね?
「誘拐で逮捕されるぞ……」
「ふええええん一家に一台幼女ぉ」
「幼女を家電みたいに言うな。話を聞いてくるんだッ!」
「あーあーわーったよ」
そして山のふもとにいる幼女に近づく。
「うへへ、スーハ―スーハー、きみぃ、お名前なんて言うのかなぁ?」
おい、犯罪臭を漂わせるんじゃない。
「ひ、ひええ、あ、あの。おねーさん?」
「むふふふふふ『おねーさん』! なんていい響きなんでしょう」
「わ、私は『お菊』といいます」
おかっぱの少女はそう答えた。
「菊たん! いい名前だねー! 今、ここの近くにいる戦国武将って、誰か分かる?」
「うーん……わからないよぉ」
「むほー! かわゆいですなぁ。これはもうニシカさんからもらった『ヒトサライボール』で捕まえるしかないね!」
なんだよヒトサライボールって。てかニシカさんなんでんなもんオトカに渡した。
「いけぇ!」
幼女に向かって、某〇intendoのアレの形をしたボールを投げつけるオトカ。
「ひいいいいいい!」
本能で危険を察知したのか、避ける幼女。
「野生の幼女! 野生の幼女!」
「野生いうな」
言い方だよ言い方。
「いやなのー! ホントに何もやましいことしないのー! 幼女図鑑に載せるだけなのー!」
「三桁の数字が振り分けられてそうな図鑑だなおい」
「おや? 幼女の様子が?」
「そりゃ成長するだろ」
「くそう、もう一発ッ!」
とんでもない剛速球を放ったオトカ。怖がる幼女は、たちまちボールに吸い込まれてしまった。
「ぬっほほー! 幼女! ゲットだZE」
「犯罪臭しかしない。てかまんま犯罪」
「ネットで交換しよう」
すると、シオリがオトカの後頭部から1トンハンマーを振り下ろした。血を吹き出しつつ倒れるオトカ。
「ありがとシオリ」
「……こいつ、闇オークションでいくらで売れるかな?」
「シオリいいいいいいい!?」
こいつ、売り飛ばそうとしてやがった。どういう思考回路してんだよ。
「けっこうかわいいし、健康状態もまあまあだから、……1000万ぐらいかな?」
「数字出すのやめい!? 早く解放しろっての、僕たち捕まるぞ!?」
「ぶぅ……」
ふくれるな。シオリ。
「ごめんなさい。悪い人たちじゃ……いや、悪い人たちなんだけど、許してあげて……?」
リンさんが怖がるお菊ちゃんをなだめる。
「とりあえず、貴方の家に行かせて?」
「うーん。わかったよぉ」
どうやら、山菜を取っていたら山から出てしまったらしい。自分一人で帰れるところだったが、『運悪く』僕たちに見つかったようだ。
それから話を聞いたものの、お菊ちゃんのお父さんとお母さんは、何も知らないと話した。しかし、聞けば港の近くに、Aカプの城下町があるそうだ。
「行きます?」
ルーナがおそるおそるみんなに聞く。残金は十分だ。よし、行こう。
「あ、そうそう」
ミカエラがバッグから何かを取り出す。
「そこらへんで、この国の服を買ってきたですの! リジコは、もう着替えてますわ!」
すると、家の中から、この国の赤い着物を着ているリジコが現れた。
「どう?」
「おー、こりゃいい、町娘か。髪も結ってるしな」
ツムギや凛さんから見ても、違和感はないようだ。
たしかに、この服装でいくと、この国では目立つ。着替えるのもいいだろう。
「じゃあ、みんなも着替えるですの!」
デン! お着換え終了。
「おい、なんで僕はボロなんだよ……!」
草履はそのまま、上にボロい布羽織っただけじゃねぇか。
「じゃーん! 名付けて! 大和ホームレス風コーディネートですの!」
「悪意あるよな。それ?」
ミカエラお前……。
「おー! 私も立派な町娘だ!」
オトカも髪を結ってもらったようだ。ピンク髪ェ……。
「ミカエラちゃんも素敵です!」
リンさん、写真撮りまくってら。
「おい、なんで私はこんな網タイツに頭巾なんだ!?」
「シオリさん、それは『クノイチ』、大和の暗殺者やスパイの服装です!」
何故それをチョイスした……。
そしてルーナはッ!?
「……(モジモジ)」
「なんだ、あの赤と白の服装は?」
僕は、もじもじしているルーナをよそに聞く。
「ああ、アレですか。巫女服です。ちょうどいい女性用のやつがなかったので、神社から借りてきました」
リンさん……だから服装のチョイスよ……。
よっしゃ、次回は観光! ぜってぇ観てくれよな!←
to be continued……
ドラマギカ 玲門啓介 @k-sukelemon
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