第026話 あああああああああ慈善団体ッ!
さて、結局う〇こを書いたのはシオリだったわけで。
なんかしゃちほこ的なのを置いてみたかったんだとか。勝手に改変するんじゃねぇ一週間の結晶だぞ!
それはそうとして一か月がたった(究極の省略)(圧倒的省略)。
いやぁ、大変だった……。
行ってしまえば手抜き建築だが……。城も高いものじゃないけど……できた!
その結果を見よッ!
でん!
なんだこれ(白目)。
いや、分かるよ。すっごいよくわかる。みんなの意見を反映したらこうなるのはよくわかる。
まず、なんか瓦で作った豪華な屋根に天守閣がある。すっごく高い。めっちゃ高い。何重の塔だよこれ。どうも、電波受信器だか何だかの様だ(一週間で計画したので詳しいことは分からない)。
んで、植物園が広大に広がる。これは意外と作るのが簡単だった。一部高層建築があるけどね。すっごくでかい。
そして、キッチンが何個もその近くに広がる。近くの川で魚が取れて、山からも植物が手に入る。
天守閣の近くに宴会場。そして旅館。ちょっと離れたところに孤児院。そして、こじんまりとしたとんがり屋根の、本城が僕たちの住むところ。
……うん。
なんだこれ(もう一度)。
いや、カオスすぎるだろ? 無尽蔵に建築しすぎだろどこが居住区かわからねぇぞ!?
とんがり屋根から謎のオブジェが生えて、さらにそのオブジェが植物園にかかり、そこから水が流れ、さらにはジェットコースターのレール。いや、だれだよ。武器庫に、喫煙所設置したやつ。チクショウツムギか。どいつもこいつも勝手に計画書改造しやがって!
ん? なんでこっち側にキッチンが……五〇じゃなくて五〇〇!? ミカエラめえええ。さらには、なんかホールができてるし。これもう大型テーマパークじゃん。旅館もちゃっかり温泉掘ってるし、シオリのせいか……。それに……賭博場。案の定。ちくしょう、あいつこれで稼ぐ気だ……。
え、リンさん。聞いてないよ!? こんなに世界中の植物置くなんて聞いてないよ!? 温室完備とか……。
「どうだ、凄いだろう?」
ツムギいいいいいいいいいいいい。
「おい、これはどういう」
「はっはっはっは、どうせ稼ぐなら豪勢に!」
「もうちらない」
そして一週間後。
「はいはい。大人二人に子供二人ね」
なぜか僕は城の入場口でポップコーンを売っていた。
「わーいわーい! ポップコーンだ!」
「よーし、おにいさん頑張っちゃうぞ!」
僕は、力学系の魔術を使って、蓋をした大きな鍋に火をつける。
「うおおおおおおフレアドライブうううううう」
「ぐはぁ……」
ポップコーンが目に。
「ありがとーおにいちゃん!」
「あ、ああ。楽しんでいってな」
子供は社会の宝。楽しんでもらわねば……。
えー、結論から申しますと。
大盛況でした(何がだよ)。
なんかね、いろんなものがあるから、遊園地風のレジャー施設になったみたい。儲かる儲かる。家族連れやカップルが来るわ来るわ。旅館も大盛況。シオリが料理長を務めるのが好評らしい。あの料理提供して大丈夫なんだろうか。
リンさんは、植物園長、蟲博物館長をやっている。こちらも人気だ。果物狩りも儲かる。ミカエラは共用キッチンの看板娘。バーベキュープランが人気らしい。オトカは、近くの孤児院での募金活動を手掛け、ツムギは宴会場のオーナー。
「えー、本日。シンエン王国の観光業の発展。地域の活性化に大きく貢献したと致しまして、計六人を表彰いたします」
表彰されました(白目)。
これで、お金も儲かる、みんなに楽しんでもらえる。やったー! ばんざーい!
ドラマギカ完!
「んなわけあるかあああああああああああああああああああああ」
違うよ! なんか違うよ! 僕がやりたかったのはなんだ!? そう、世界征服だ!
なんか慈善団体みたいに表彰されてるし!
「ふははははははは皆の者よく聞けえええ! 人民ども!」
スピーカーの音量を上げて、城中に聞こえるように言う。
「ぼ、僕たちの本来の目的は、せ、せ、『世界征服』なのだあああああああ」
よし、言ってやった!
「ふはははははははは会場のみんな! 恐れおののけ! ふはははははは!」
「おにいちゃん!」
ん? なんだこの幼女?
「せかいせいふくって何?」
「ふっふっふ、とおおおおおっても悪いことだよ? 僕たち魔王一味は、とおおっても悪いやつらなのだあああああ!」
そうだ! これが本来の魔王一味だ! 福利厚生? 社会貢献? 知るか! 僕たちは恐怖政治で世界を支配する魔王一味になるのだああああああああ!
「わー! すごいんだね!」
「そうだよ、すごいんだよ?」
うーん。なんか迫力に欠ける気がするが。
と、とにかく。魔王城建設はこれで終わりだ! この魔王城(概念)で稼ぎつつ、資金を集め。じゃんじゃん国を制圧していくぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
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