概要
ゲームを進めても一向に感想文が書ける気がしない。にもかかわらず、時間だけが過ぎて行き、次第に夏休みも終わりに近づく。そして刻々と迫りくる新学期。
そんな中、親に言われるがままに通い始めていた塾で課題の相談をする中、勇斗はある「ドラクエの真実」に気付くこととなる……
勇斗と塾講師、そして友人達が「こんなはずじゃなかった」夏休みの課題に奮闘する青春物語。
現代文、小論文、そして数学……「考える力」を身に付けたい全ての人に役立つ学習本としても使えます。
※概要を早く知
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!リアルな中学生像。学生時代の宿題への態度ってこうだった。
リアルな中学生像を描けているところに、まず惹かれました。
また、夏休みの宿題の裏側に諸々の「大人の事情」が絡んでいるところを描けているのも、リアルでよいと思います。
特に「読み飛ばしたら内容が入ってこない」と感じさせる、情報量の詰め具合は一話2,000文字程度の分量でありながら見事だったと思います。
ただ、折角「夏休み」という短期的な、ギラギラしたスパンを題材に書かれているのに、夏らしい場面風景が薄いところは気にかかりました。
夏の暑さや室内の冷房の効き具合、空調設備の種類、窓から差し込む太陽の光など、室内にいる中でも「夏」を描写することは出来ると思います。
また、鍵かっこで括られた会話…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人生の「義務」というテンプレートの外し方のヒント
ゲームは面白いもんです。
けど、それを文章にするのは難しい。
それが義務になったら、なおさらでしょう。
ここでは、義務というのを人生の「テンプレ」と置き換えてみましょうか。
本作を読んでみて感じたことは、いわば新しい教育に対する「挑戦状を叩きつける行為」だと置き換えられる気がするんですよ。
ゲームは基本、与えられたミッションをクリアし、目的を達成するという目的があるが、それを人に感想文として伝える義務はない。ゲームはあくまで趣味だからです。まあ、その面白さを人に伝える人もいますが、それはまた違う話になるのでここではひとまず置いときます。
さて。ちょっと視点を変えてみましょう。
人生にお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!素晴らしい発想の作品
今の中学生と言うのはどう言う物かは正直分かりませんが、面白い作品を書くに当たって必要である「こう言う作品を真剣に作って見たい」のを実行し、そして中学生と言う年頃やその家庭環境をリアルかつ丁寧に描いている。
この作品の中学生はまんまと国語の教師の課題のトラップに引っかかり、さも困難な課題に取り組んでいるように見えますが実際のところはどうなんですかね?
私の中学時代は2002~2005年頃で、夏休みに成績の悪い生徒が図書室に呼び出しくらって結構な人数集められてましたがそう言う子達はなくなってないんでしょうかね・・・・・・
この宿題の恐ろしさを知った少年達――そして読書感想文と…続きを読む