概要
翠は彼の先輩であるインド先輩に以前学んだ言語学や語学の知識を駆使して、言葉を学んでいく。
この世界は戦争中で主人公はその戦乱に飲み込まれながらも、チート無し(?)言葉と知識だけで渡り歩くことになる……
★リパライン語については以下を参照すると様々な資料があります。
→ https://w.atwiki.jp/cgwj/pages/42.html
★なろう版にはルビがついていないので、ハードモードで読みたい人はそちらをおすすめします。カクヨム版を読んだあとにルビ無しのなろう版を読み直すと言語習得感が更に味わえます。
→ https://ncode.syosetu.com/n4955ee/
★リパーシェ化ブックマークレットを利用する
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!稀有な設定は素晴らしいけど・・・難解なとこもある
ストーリーの進行と並列で言語・文法への考察という今まで聞いたこともない要素で構成された小説。
ただ世界観情報が滲み出てくるのが遅く感じてしまいます。真面目にこの架空の言語に入り込んでしまって、そっちに頭が入ってしまうのです。もしかして読むのにIQフィルターが掛かっているのかしら。読む人を選ぶとか。
面白そうな世界観とストーリーをもっと素直に楽しみたいなぁ。
ただ皆さんに伝えたい。この物語のリアルは既存の異世界モンを根底から覆すくらいの価値があると思います。だからこそ作者の頭の中に住む登場人物たちをもっと生身の人として読めたらと願います。
ここに出てくる異世界語をカタカナ表記にしたシンプルな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!先人達の苦労がひしひしと伝わってくる…
「言葉が通じない」
それでも大概の作品は、相手が(心の中で)日本語を使っているため、読者が不自由することはありません。しかしこの作品は「読者自身も分からない謎の言語」が登場します。そして、これを作中の主人公と共に「解読」していかなければならないのです。
江戸時代の医学書「解体新書」の翻訳では「フルヘッヘンド=うず高い」という有名な翻訳がありますが、翻訳者である杉田玄白や前野良沢等もおそらく、この主人公と同じ感覚だったのではないでしょうか。
あるいは作中では主人公が発音をしっかりと聞き取れており、それを基に「謎解き」をする場面は、幕末の中浜万次郎(ジョン万次郎)が英語を取得したような感覚…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文系異世界苦労
異世界無双という言葉が流行りましたが、これは異世界苦労。
言葉が通じないという段階で、かなりの苦労話。
しかしながら、かつての日本の田舎に外国船が漂流したときのように、あるいはアメリカ大陸の人々がコロンブスたちを発見したときのように。
いつかは言葉が通じるはず……なのです。
文系を下に見る風潮がありますが、たった一人で言葉の通じない世界に放り込まれたら、言語学に明るいほうが有利でしょう。(もちろんよくわからないけどとりあえず騒ごう、が出来る人もいるかもしれませんが)
文化風俗だけではなく、言葉も違う、本当の異世界。大変知的好奇心をくすぐられます。
主人公が理解できた言葉にルビを振っていくとい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これこそが「本物」のファンタジーなんですよ
この作品はなんだか「自作言語をつくったのですごい」と評価されているふしがあります。もちろんそれは「とてつもなくすごいこと」なんです。しかし、異世界を描くただの道具としてそれを見るのは間違いです。一見、現代の地球にみえても、端々から「この世界は違うよ」というのがわかります。それこそがこの話の真の意味での「凄み」なのです。傍目には現代の地球に似た価値観であっても「ずれ」があります。それがすごいのです。そして主人公は、その「ずれ」に気づきつつも、あくまで「自分は平凡な人間だ」と覚悟を決めています。この世界は一人の英雄がなにかを変えるご都合主義な世界「ではありません」。この世界にはこの世界のルールが…続きを読む