リアルな中学生像。学生時代の宿題への態度ってこうだった。

リアルな中学生像を描けているところに、まず惹かれました。
また、夏休みの宿題の裏側に諸々の「大人の事情」が絡んでいるところを描けているのも、リアルでよいと思います。
特に「読み飛ばしたら内容が入ってこない」と感じさせる、情報量の詰め具合は一話2,000文字程度の分量でありながら見事だったと思います。

ただ、折角「夏休み」という短期的な、ギラギラしたスパンを題材に書かれているのに、夏らしい場面風景が薄いところは気にかかりました。
夏の暑さや室内の冷房の効き具合、空調設備の種類、窓から差し込む太陽の光など、室内にいる中でも「夏」を描写することは出来ると思います。

また、鍵かっこで括られた会話文が連続して会話の応酬を表現するのはいいのですが、誰がどの順番で言葉を発しているのかが不明瞭でした。
同じ人物が発した言葉が鍵かっこで括られた状態で連続している部分も散見され、発言者がごちゃごちゃしたところもあります。

現状、玉野先生が下手を踏みまくっているので、どこかで挽回できることに期待しています。

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