概要
なし崩し的に本家の当主となってしまった主人公、最上月人であったが、屋敷の庭にあった古い土蔵の奥で妙な漬物樽を発見する。そして、その漬物樽の中から突如として現れたのは、千年以上も前に滅びた筈の鬼……の少女であった。
名家の跡取りとなってしまった兄妹と勝手気ままな鬼娘のおかしな生活が始まる。
第24回スニーカー大賞一次通過および第13回小学館ライトノベル大賞一次通過作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!中年熟女を鬼嫁呼ばわりすると激しく怒られるけど、こちらは少女なので。
最初に作品タイトルから連想した内容は、泉ピン子主演の「渡り世間は鬼ばかり」。
「鬼嫁」のキーワードから普通に連想するでしょ。でも、これは年配者の発想かも知れない。
読み始めてからは、冒頭で「時代物なのか?」と勘繰り、
2話目からのコメディタッチな点から、高橋留美子先生の「うる星やつら」的な展開を予想しました。
実際は「うる星やつら」よりヒューマンドラマ的で、青年~成人向けの小説です。
成人小説の要素は皆無ですが、大人の読書に耐えうる作品です。
冒頭に振られる数々の謎も、物語の終盤で一挙に回収されます。
非の打ちようが無いほどに理屈が通っています。勿論、ファンタジー物としての理屈ですけど。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現代に蘇った鬼!その可愛さにやられました♪
不慮な事故で両親を亡くした兄弟二人で田舎暮らしを始めるところからスタートします。
兄は高校生、妹が中学生とまだ子供という事もあり、遠い親戚を頼りに都会から田舎へ引っ越しました。
会った事がない分家の親戚ヨシ爺さん。これがまた無愛想なんです。それに子供二人に残された財産の一つが大きな屋敷。
蔵に眠る鬼がいようとは知らずに・・・
冒頭のあらすじを紹介致しましたが、如何でしょうか。
細かい設定が練り込まれているので歴史好きには堪らない描写もあると思います。
人里から離れた閉鎖空間がミステリー要素を含みつつ、温かい人情もあり読み応え満載でした。
基本テイストは明るく楽しい物語で、主人公達の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!千年の眠りから覚めた鬼娘は、鬼の世を取り戻し君臨する!…はずなのだが
名家の当主と言えば聞こえはいいが、継ぐことになった結果、やってくることになったのは小さな田舎。
妹と屋敷で始まる新生活。だが、その庭の土蔵には何と鬼がご先祖様によって封じられていた!
封印から解き放たれた鬼は、世の中の鬼が滅んでいたことを嘆き、自分がこの世界を支配して君臨しようと立ち上がる……はずだったのだが、力はほとんど失われ、主人公に夜這いをかけても易々と主人公の妹に妨害される有り様。
菓子を貪り、ネトゲに興じる。勝手気ままな所だけいかにも鬼らしい。ラブコメ路線の物語……と思いきや、何やら不穏な雰囲気も醸し出してくる模様。
鬼娘のスバルを疑問も持たずに受け入れる住民、分家や目付の存在。…続きを読む