第37話 カウンセリング嫌い発症

カウンセリングはとにかく話すことが必要です。

当たり前ですが。


私は基本的に話すことが嫌いです。

その中でもとくに自分のことを話すのが嫌いです。


自分の暮らし方、自分の家庭環境、自分の好きなこと嫌いなこと、自分の性格、自分の、自分の、自分の……。


カウンセリングはその嫌いなことの集大成のようなもの。


しかも話す相手、カウンセラーは、自分をじっと観察しているのです。

自分を丸裸にしてさらけ出させようとしているのです。


カウンセリングの回数が増えれば増えるほど、カウンセリングが苦手になりました。


それでも慣れとは偉大なもので、自分のことを話すことの負担が徐々に減っていきました。


ですが、どうしてもカウンセラーに心を開くこと、自分の感情を見せることは出来ませんでした。

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