第44話 暖かい夏

クリーニングの繁忙期を過ぎてもなぜかアルバイトは続けさせてもらえました。

ですが、何週間たっても私のプレスの腕はあがりませんでした。

部署がプレスから品出し準備に変わりました。

クリーニング済みの衣類を店舗に戻す準備をしました。


そのクリーニング店はチェーン展開していて何店舗もあるので、その店舗ごとに衣類を分けて、配送の人が持っていけるようにする簡単な作業でした。

動きが遅い私でもなんとか出来る。自信を取り戻すことができました。

私はちゃんと働ける。私にも居場所がある。

とても救いになりました。


いつの間にか夏がやってきていました。

工場から出ると涼しいと感じるほど、工場内は暑かったです。

この夏が本当はどれくらい暑かったのかわかりませんが、私にとってはとても快適な季節でした。

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