第43話 疲労とアルバイトの熱

クリーニング工場に雇ってもらったのはゴールデンウィークのころ。

衣替え時期の繁忙にともなう人員増のための求人でした。


工場までバスで40分。通勤ラッシュが終わった10時の始業だったので、バスではいつも座れて寝ていけました。帰りも寝て帰れました。これは本当に助かりました。


仕事は最初のうちは、ワイシャツのプレスが多かったです。毎日大量にやってくるシャツをプレス機にかけて皺をのばす係です。四六時中、蒸気が吹きだして、工場内でもその部署は熱気でとんでもない熱さになります。

大きなダクトから冷風が一人一人の頭上に吹きだすようになっていて、みんなその風を浴びながら汗をかきつつ仕事をしていました。


私は冷風にあたると寒くて、蒸気の熱がここちよく、冷風が吹きだすダクトをそらしていました。

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