第25話 予言の実現 1

私は、友達をバカにする人間でした。

私より成績が悪いのに平気で生きている人、私にはわからない価値を持つ人、私より不幸でもそれを乗り越えている人、私より良いものを持っているのに発揮できずにくすぶっている人。


そうやって人を見下して自分が世界で一番賢くて正しくて、この世は自分のためにあるのだと思っていました。


子供の頃はみんな、そうなのだろうと思います。

ですが、私は自己承認欲求が異様に高く、誰からも認められるすごい自分でなければ生きていく価値がないと思っていました。

だから、周囲の人をさげすんで、自分を高く見積もっていました。


小学生の時は、それはうまくいきました。

私は学年で一番勉強が出来たので自尊心が満たされていました。

太っていることへの卑下や、運動が出来ない劣等感など、忘れることが出来ました。


そこから、私は勉強ができるかどうかで人を区分し始めたのではないか。

そう思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る