第26話 予言の実現 2

中学生になって。

私は成績が良いことを鼻にかけて、私立の学校を受験しました。

二校受け、カトリックの学校を選びました。カトリックがかっこいいと思ったから。

制服がかわいかったから。

その学校のブランド力を借りてお嬢様になった気持ちになりたかったから。


特別になりたかった私が本当になりたかったものは、お姫様。いつか王子様に見出だされてどこかへ拐っていって欲しかった。


王子様なんて現れるはずもなく。来たって私なんか目のはしにも入れるはずもなく。

私は教室で他の子をバカだと決めつけて生きていました。


漫画が流行りました。学校への持ち込みは禁止でしたが、みんな、こっそり貸し借りをしていました。


私も、あまり仲が良いとは言えない子に半ば無理を言って借りました。

数学の時間、予習をしてきていて暇だった私は、机の陰にかくして漫画を読みました。

なぜ、そんなことをしたのか、当時もわからなかったけど、今でもわかりません。


その後、漫画を持って来た子が担任から叱られていたのは覚えています。

でも、自分が叱られた記憶がないのです。

私はなんとか言い逃れをして叱られずに済ませたのかもしれない。


本当はどうだったのかわかりません。でも、それ以来だと思います。

私は同級生と交わらなくなりました。

予習もしなくなり、勉強もイヤになり、成績はどんどん落ちていきました。

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