第58話 男漁りのなれの果て
言いふらし上司には、完璧な無視と、軽蔑の視線、グループ会議のときの横柄な口調で反抗してみせました。
ですが、上司は忘年会で私の隣の席に割り込んできて、掘りごたつ式の座卓の下で、太ももに触れてきました。
私は足を組んで、上司から顔をそらしました。
それだけ。
必要だったのは、たったそれだけ。
男漁りも、反抗的な態度も、なにもかも無駄な行動でした。
学生時代に男子に向けたように、冷たい視線を向けて、拒絶する。
そんなこともわからなくなるほど、動揺していたのでした。
それほど、初恋は重かったのでした。
抗うつ剤が効いたあの朝から、私の人生は始まった ~双極性障害Ⅱ型までの徒然~ かめかめ @kamekame
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