概要
スーパーマーケットの惣菜部門でパート店員として、30歳になるなんて、夢にも思ってなかった。(しかも独身)
しかたないじゃない。こんな冴えない大人でも、生活に困らないんだから。
でも、こんなはずじゃなかった。
何がって、具体的なことは言えないけど、こんなはずじゃなかった。
そんな冴えない惣菜部門に、何を考えてるのかよくわかんないけど、イケメン男子(なぜか独身)がパート採用されたわけ。
信じらんない。
冗談だよね。
冗談じゃなかった。
でも、何を考えてるのかよくわかんないけど、イケメンくんにもいろいろ事情があるみたい。
そんなイケメンくんがやってきたって、わたしの冴えないアラサーライフはあいかわらずだと、思ってたけど――。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!20円の肉なしポテトコロッケ。その中身に込められたメッセージとは?
人手不足気味のスーパーマーケットにパートとしてやってきたイケメン青年。冴えないアラサーパートの黒崎瞳は、最初は彼のことをなんとも思っていなかった。ところが徐々に彼のことが気になり始める。恋愛関係になるなんてあり得ない、と思う彼女は、彼への想いを(なかば強引に)否定しようとするが――。
読んでいるこちらがやきもきさせられる、ふたりの不器用な恋愛模様。スーパーマーケットの日常をのんびり描いた前中盤からうってかわって、登場人物が次々と核心にかかわってくる怒濤のクライマックス。
そして最後、肉の入っていない20円のポテトコロッケに込められた、ふたりへ――いや、同じような境遇のすべての人へ、著者か…続きを読む - ★★★ Excellent!!!おいしいを届ける舞台裏、のぞいてみませんか?
みんな大好きなスーパーのお惣菜コーナーで繰り広げられる、イケメンつきほっこり一年人間ドラマ。
遅番制度や値引きなど、廃棄品を最小限にしつつ利益を確保するため、売り手側に与えられるプレッシャーの重いこと…!
正社員と変わらない判断力を求められるなか、主人公のパートタイマー瞳さんのさばさばな性格と責任感がとても頼もしかったです。
ちょっと行きすぎているような毒舌も、殺伐とした環境に身をおいているせいなのか…。イケメンこと稲葉さんの暗黒面では笑わせていただきました。
タイトルの意味がじんわり味わえる最後まで、ぜひともご賞味ください。 - ★★★ Excellent!!!何気ない日々にそれは突然現れる。心構えも何もあったもんじゃない!
よっしゃあああ!!! 全話読了しました!
季節と共に移ろう二人の関係性。変わるものと変わらないもの。
非日常と日常の境界線なんてものは存在せず、どちらもごちゃ混ぜになっている感覚がとても新鮮でした。
それはひとえに、スーパーの惣菜コーナーという、普段自分たちが「外からは」良く見知った場所での出来事であることが良かったのかと思います。
そこがどんば場所でも、そこにいる人達には特別な場所で、そこには日々ドラマが生まれている。決して特殊な仕事ではないことが、より人間同士の関係性の変化を浮き上がらせる要素になっていたと思います。 - ★★★ Excellent!!!一個20円。でも投げ売りでない惣菜部門が舞台のラブコメをどうぞ。
スーパーの惣菜コーナー。買う側からすれば、作る手間ひまもいらずに手軽に揚げ物、サラダ、お寿司が(時間次第では値引きされて)安く手に入る、まさに庶民の味方。
でもその裏側、バックヤードの業務形態、人間関係は――――
なんとなく、でもはっきりと決められてしまう上下関係。
圧の強い人間に対して、気が弱い相手は内面では面白くなくても、場の趨勢に従ってしまう。
この作品のヒロインも、そんなごく普通のアラサーの女性店員。
できる限り波風を立てず、職務を全うして日々を送っていました。
そんな中、新しく入ってきた男性パート店員は――――
舞台がスーパーの中ということもあり、派手派手しいイベ…続きを読む