概要
同性愛者の少年と腐女子の少女が織りなす奇妙な関係。ふざけたタイトルに反し、同性愛というテーマに真面目に取り組んだ作品になっております。
【備考】
本作にブラッシュアップを加えた書籍版が角川書店系列から文芸単行本として出版されています。こちらも是非よろしくお願いします。
カクヨム内特設ページ
https://kakuyomu.jp/publication/entry/20180216
※追記
文庫化しました。
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おすすめレビュー
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ヘテロも、いろんな個性を持った人達が出て来ます。人によっては、「それはちょっと…」と思う展開もありますが、私は主人公が納得しているので良しとしました。
ケイトさんが格好良かったです。
セクシュアルマイノリティも、いろんな人達が描かれているなと思いました。
タイトルに引っ掛かりを覚えた方達も、読んでいくと、何故、ゲイではなく、ホモになっているのか?分かります。
章タイトルが凝ってます。「英語!?洋楽!?分からない!」大丈夫です。QUEENを知らなくても、楽しめると思います。
※書籍版に敬意を表して、評価は★2とさせて頂きます。 - ★★★ Excellent!!!タイトルに肩透かしを食う。もっと真剣で、内省を促す良作。
BL物を初めて読みました。
結婚の観点ではドン詰まり感があって、それが山場となり、自分の日常生活に本の少しの想像力を加えると、何となく物語を創作できちゃうんじゃなかろうか。
最初は舐めて読んでました。
でも、私にゃ無理。繊細で奥深い。登場人物の数は僅かなのに、世界、いや社会を語っているんです。
でも、読み難くはないです。等身大に近い登場人物の織りなす心の機微が眩しい。惹き込まれます。
若い頃、「ホモは良いけど、レズは止めて欲しい」と思ってました。理由は浅はかで、恋愛の競争率に少しでも下がって欲しいからです。そんなの本人の魅力次第であって、何の意味も無いんですが、そう思ってました。
今は、…続きを読む