山田沙夜

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

場所も、何もかもバラバラな 短い怪談をまとめました。

…1999年2月。バイト先の映画館のロッカールームで、”スナフキン”と皮肉られている先輩から突然声をかけられた。 「ヨーロッパの旧市街に行くといい。そこで1日ぼんやり座っている…

大正と現代。百年の時を越えた、ある恋《いんねん》の物語。

１９４３年。 激化の一途をたどる第二次大戦にて、英国が編み出したヒトラー暗殺の秘策は透明人間であった。 対するナチス第三帝国は同盟国日本より、銃弾も避けるという達人の高弟、塩田剛…

不思議で、それでいて美しい何かに 人々が惑わされ魅了されていく… そんなお話を集めた 怪談短編集です。

「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト参加作。

「御主人様は山猫姫」の物語で語られた、晴凛の婚礼の日から、５０年が過ぎていた。北域国で馬車に商品を積み込み行商をしていた二人の姉妹は、無事に蒼橋商会を再興させ、延喜帝国最大の商社…

ここではない何処か「居坂」。そこは、不思議な力「魔名（まな）」が人々とその生活に広く浸透している世界。 ある少女がいた。少女は「魔名」を与えられることがなかった。「魔名」を授けて…

若き狩野永徳が、洛中洛外図の依頼を受けた。その中に描かれる人物はなんと2500人……。 この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。

読み切りのエッセイです。 コロナのせいでなかなか行けない、オーストラリアの夜空を想って――

モトクロスバイクで山道を走っていたIさんは、途中で放置された白い軽自動車を見つける。

「昨日と全然違う…」 「え、今の何？」 体験した張本人には 勘違いではすませられない 不思議なことの数々。 そんな実話をまとめています。

アマゾンの奥地で癌の特効薬となる〈奇跡の百合〉を発見する――超高難度のミッション達成のために集められたのは、一癖も二癖もある怪しい奴ら。国家規模の謀略が渦巻く中、彼らは探すものに…

【あらすじ】 　春の昼下がり。行くあての無い旅の途中でふと、ビルの奥へと続く通路に目が留まった僕は、誘われるよう足を踏み入れた。 　裏路地に抜ける道だろうかと思った先は、時から忘…

文久二年十二月、深川で凄惨な一家惨殺事件が発生し、江戸の町はこの恐るべき殺人鬼に騒然となった。 下手人が捕らえられぬまま年は明け、文久三年一月、用心棒を稼業とする浪人、犬廻兵悟は…

第三回こむら川小説大賞参加作品です ある日、奇妙な現象に見舞われた女子大生が、それをきっかけに同じゼミの女の子と距離を縮めていく百合です

「春は――無事、此処に、います」 世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。 やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。 この季節の巡り…

　2019年。加速するサイバー犯罪に対抗するため、高度な知的人材が求められる東京にて。 　クー・フーリンというサイバーセキュリティ製品をあつかうショウは、かつて同僚だったサクを…

森の中で一つ取り残されたように建てられている小さな小さな小屋。そこには様々な者が導かれる。客人たちは僕にもてなされ、僕は話を楽しむ。これが僕の毎日。あなたもいかがでしょう？ 読者…

2021年3月10日にカドカワBOOKSより書籍版発売。 https://kadokawabooks.jp/product/hainomachi/322011000277.htm…

山梨の高校に通う女の子　小熊。 　両親を失い奨学金で慎ましく生活する小熊は、友達も趣味も無い、何も無い暮らしを変えるべく中古のスーパーカブを買った。 　一人ぼっちの女の子と、世界…

大手IT企業に勤める吉田は、入社以来想いを寄せ続けた先輩にフられてしまった。 後先考えずにヤケ酒をした帰り道。 電柱の下でうずくまっていた家出女子高生を見つけた吉田。 その女子…

片田舎で細々とライター業に勤しむ黒牟田初郎と同居人のサラリーマン秋沢がユルユルと怪奇に巻き込まれていくお話です。

地球の並行世界、ラムネ星がブラック・マターからエネルギーを抽出することに失敗。時空を激しく歪め、地球の日本人の脳に不可逆的なダメージを与えた。日本人の脳から「日本昔話」の記憶が失…

　探偵に家族を滅茶苦茶にされた男子高校生の虎川氷河はとある事件に巻き込まれ、共に行動していた幼馴染の美伊子が探偵と名乗る者に殺されてしまう。 　深い絶望に襲われる最中、氷河の前に…

地方公務員としての第一歩を踏み出した熊谷蒼（あお）22歳。 配属されたのは市が運営する音楽ホール。 どうやらそこは「流刑地」と呼ばれていて――。 慣れない毎日は目まぐるしく過…

漆黒を貫く冷たい眼孔、闇を誘うかのように揺れる長く黒い髪。 唇に薄く引く紅は男の為では無く、死神に捧げる祝詞を唱える為だ。 彼女の名前は「ＱＵＣＡ」 死の匂いを黒い外套で包み、短…

※改稿版はこちら　大幅改稿で本作を一度読まれた方も楽しめます。 『烏鵲、暁闇に飛ぶ』 https://kakuyomu.jp/works/16818023211854993268…

カクヨムの新機能「10年《《前》》まで、分刻みで指定できます」を使い、2030年の僕が、2020年のキミに仕掛けた賭け。それは…… 　この短編小説を僕より早く見つけ出し、 　キ…

主人公の井村実は通販で等身大ＡＩフィギュアドールを買った。 フィギュアドール作成時、自分の理想の思念を伝達する際、 もう一人の別の人間の思念がフィギュアドールに紛れ込んでしまう。…

時に、西暦2031年。　 優柔不断の女子高生・證大寺《しょうだいじ》キョウカは、ある夜、クラスメイトの理系男子・水城《みずき》ユキと互いの秘密を共有してしまう。彼に誘われるまま打…

現代の大学を舞台にした、『死神盗難事件』！ 『日常の謎』なので、人は殺されません。 大学4年生の初夏。 渡貫　詳（わたぬき　しょう）は、『お悩み相談サークル』に所属している。 …

…オーストラリア留学から戻った俺は、次第に自分の殻に閉じこもるようになっていった。 出会いと別れの繰り返しの中で、誰かと夢や目標を共有することに疲れ果ててしまった。 「うっせぇ！…

ギプスの高校生イツキは、ある雨の日に煙草を吸おうとして女性に出会う。 名も告げず去った彼女は、イツキの知らざる世界の住人だった。 彼女との再会を皮切りに繰り広げられる生存闘争。 …

Twitterで投稿した呟怖をまとめました。

【あらすじ】 織田亜希は偶然訪れた神戸のアンティークショップで龍の紋章の本を手にする。本には異国の修道院の絵が描かれており、テレビ番組で見たルーマニアの修道院と似ていることから、…

江戸の雰囲気を今に伝える「古典落語」その口調を使って「読む落語」を目指して書きました。江戸が「東京」と名前を変えるその寸前。江戸の町を愛し、江戸を守った火消したちが、抗いようの無…

　一、二分で読める、ざらっとした舌触りの一話読み切りショートストーリー集です。 　起承転結は一切考えていません。ぱちりと切り取った心象風景、点景を、椅子の上に画鋲のようにぽいっ…

　脳梗塞で4ヶ月も入院。退院後3ヶ月が経過し、どうにか病状が安定してきたので、リハビリの意味をこめて日記を書くことにする。 　この病気に苦しんでいる人たちに希望をあたえたい。この…

高校生の屑木和也の家の近くには、通称お化け屋敷と呼ばれる館があった。 大学生が物置に使っているという噂だが、どうもおかしい。 屑木の友人がある日、屋敷に探検に行ったその日から、屑…

創作の怪談集です。

夫と別れ、一人娘も嫁ぎ、武蔵野の地でたった一人暮らす女性は、日々の移ろいの中で昔見た一匹の蛍を思い出す。 変わらない暮らしをしているのに、どんどん変わってしまう周囲の環境。気がつ…

テーマが「武蔵野」という、かなり狭いテーマのお話です。 ジャンルは、恋愛です。 あなたは武蔵野にどんなイメージを持っていますか？ 私は、武蔵野に住んだことないし、行ったことも…

夏に納涼の意味も込めて、私が実際に体験したり、人から聞いた怖い話や不思議な話を、Twitterでツイートしていたらフォロワーの方々に好評だったのでまとめてみました。 捉え方は人…

私自身や体験者さんから聞いた実話の怪談集です。

家賃滞納でアパートを追い出された、作家を夢見る杉原。 名古屋の街の片隅で見つけた不思議な案内所は、彼を非日常へと導くものだった。

【月刊雑誌での小説連載が決まりました！】 ある年の暮れ。ポスドクだった俺達は所属していた大学の研究室を解雇される。手元に残ったのはわずかな貯金と実験ノートのコピー。暖を取るために…

高校一年生の春休み、僕、安藤純はクラスメイトの三浦紗枝がBL本を買うところを目撃してしまう。どうやら彼女はホモが好きなようだ。まあ、だからと言って僕は自分が同性愛者であることを彼…