スーパーカブ

作者 トネ コーケン

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174人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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スーパーカブが主人公、天涯孤独な女子高生、小熊の世界を少しづつ広げ、そして成長させていく。
一話終わるたびに「いいなぁ」と思わずにはいられない。
淡々と話は進むけど、それがいい味出してます。
読了感も素晴らしい作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

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スーパーカブについて調べているとき、「カクヨムの書籍化作品でスーパーカブの名前を見たことあるな」ということに思い当たりました。
予習のつもりで読み始めましたが、気付いたときには全部読み終わっていました。

遠い山梨の街並みが文章から鮮明に立ち上がってくるようでした。
新しい移動手段を手に入れるということは、自分の世界が広がることに他ならないのですね。

私事ですが、今日がスーパーカブの納車です。
初めてのバイクです。
子熊のように最初はおっかなびっくり、それから段々と乗りこなせるようになっていけたらと思います。

★★★ Excellent!!!

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私が初めて買ったバイクは、物語のようにカブではなく、スズキのInazuma400というバイクでした。ただ、それに乗って色々な所に旅立った、大学時代。読んでいて、Inazuma400に乗っていた思い出が蘇り、そして、思い出を重ねさせてくれる、そんな素晴らしい作品でした。ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

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今さら言葉を並べるまでもないかもしれません。カクヨムからの書籍化作品の中でも、特に一般小説寄りの素敵な読み味を持った作品でしょう。

一台のスーパーカブと出会って人生を変容させていく主人公。
10代の若者にとって、乗り物の違いはそのまま行動範囲の違いなんですよね。
徒歩より自転車。自転車よりバイク。(そしてその先には自動車。)
この年頃ならではの、交通手段ひとつで世界が大きく広がっていく感じがよく表れているのが、この作品の一番の持ち味だと思います。

そして、最終話のラストの一文は鳥肌物です。どんな大量生産品も、一つ一つ、手に渡った人の人生を変えている。作者の思いが込められた一文ですね。

★★ Very Good!!

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それほどガツガツしているわけでもなく素朴な感じが良い!読んでてほっこりできて満足感のある「一口饅頭」みたいなお話で電車での行き帰りに読むのに丁度良い感じ。

★★★ Excellent!!!

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僕はバイクにうといのですが、全編にさりげなく織り込まれた作者のカブ愛に興味を惹かれました。というより、「そうか、カブとはそれほど優れたバイクなんだ!」と感心しました。

それほど優れたバイク、あるいは道具を手にすることで、何も持たない少女の暮らしが少しずつ変わり、成長する姿に胸をうたれます。というより、僕も彼女を見習わなければ。
敬意を持って★三つとさせて頂きます。

★★★ Excellent!!!

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ここでは主人公の女子高生『子熊』が初めてカブと出会い、乗り始めた上で変わってくる様々な関係が描かれている。
読んでみるとわかるが、子熊は元々賢く、知らないものに対してよく慎重に考えて行動できる人物のように読み取れる。学生ではあるけど充分に大人らしい考えを持つ人物のように見えた。なのでこれは成長作品というより、カブを通して子熊の生活環境や認識の変化を見守る物語であるような気がする。
自分の行動範囲の限界がカブによって変化すること、変化したことを知って何ができるかを考え、時には限界を知ろうとしてみることなど、子熊は自らの等身大を物差しにしつつ、淡々と行動していく。そうした様子は地味と言ってしまえばそれまでかもしれないが、それでも冒険をするような感覚、また子熊への頼もしさや応援したくなるような気持ち、また途中途中で挟まれるカブへの愛着が静かに心地良い。
ハリウッド映画のような大きく派手な展開は無いけれど、例えばデヴィッド・リンチの「ストレイト・ストーリー』のようなロードムービーが好きな人は気に入るかもしれない。

★★ Very Good!!

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 まだ全部読んでないけど、「いいなあ」と思いました。
 孤独で無欲な女の子が、スーパーカブと出会い、世界を広げていく、それだけの話ですよね。
 サスペンスもミステリーもファンタジーも無い、地味な話ですよね。
 でも、「その気持、よくわかる」と共感します。
 はじめてバイクで行動に出た時の、不安と興奮。
 自分が巨大な力をコントロールしているという喜びと、間違えたら人が死ぬんだというプレッシャーと、世界と自分が変わってしまって、どこまでも走っていけるという自信……
 書き方が淡々としてるのも新鮮。
 これは……もしかして「ジャンル・ハードボイルド」ですか。

★★★ Excellent!!!

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外界に対して消極的だった主人公が、カブを買ったことをきっかけに、
行動範囲の広がり=ヒト、モノとの繋がりと拡大していく構図、
それが彼女の行動を受動的なものからしだいに
能動的なものに変えていくこと、
この自発性の獲得、成長の物語として読ませていただきました。
他者に対して自分を出さない主人公が、カブを通じて
世界と接触していくみずみずしさが身に沁みました。
またなにより、言葉の選びが素敵です。
ここ一番、という場所で、ぐっとくる書き方をできる方なのだな、と思わされました。
いいものを読ませていただきました。ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

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郵便屋さんや新聞配達でお馴染みの、ぶーんぶんぶんがしゃこんっていう音の主であるカブ。誰でも一度は目にしたことがあるバイクではないでしょうか。この小説の主人公である女の子、小熊は、どうしてかカブに似ていて、素朴で可愛い。どこにでも多分いて、多分他のどこにもいないんだろう彼女と、彼女の初めての友達兼相棒の曰く付きカブの冒険。読み進めるのが勿体無いくらい素敵な物語でした。

★★★ Excellent!!!

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ネット上で面白い小説を探しているとどうしてもランキング上位はいかにも「ラノベ」なものばかり・・・。ですがこの作品は田舎町の、近所の知らないお嬢さんがホントにこんな生活をしているのではないかという親しみやすい世界から始まります。
ちょっとした情景の描写が絶妙でその世界に入り込めます。洗練された文章で読みやすく素敵なお話でした。

★★★ Excellent!!!

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一人の孤独な女子高生がスーパーカブに出会い、彼女の見ている世界が少しづつ広がっていく。
その景色が広がっていく過程が、非常に丁寧に描かれていた作品であったと感じます。

彼女の周りに現れる様々なその他の登場人物達の優しさに、ほっと心に暖かさをもたらしてくれます。

文章も無駄がなくスッと心に染みこんで来るほどに、読みやすい物語でした。

★★★ Excellent!!!

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それはバイク乗りという世界

初めて原付に乗った時、自分の世界が広がったと感じたことを覚えている。
バイクに乗る生活の中での様々な初体験、乗り換えてきたバイクそれぞれとの思い出を振り返らせてくれる。
そんな作品でした。

すべてのバイク乗りは、最後にはカブに帰るという。
私もまたカブに乗るのでしょうか…。

★★★ Excellent!!!

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地味な少女が中古ワケありのスーパーカブを買った。
ただそれだけのこと、なのに少女の毎日はこの日を境に変わっていく。
友達もおらず、両親を無くして奨学金で過ごす生活は慎ましやかで、どことなく色に乏しく、閉じられた少女の世界。それが少しずつ、でも確実に色付いて広がり始めていく!

淡々とした文章、生きることに精一杯で愛嬌をどこかに忘れてきたかのような少女、それでも今作がとてつもなく魅力的なのは、そんな日常のちょっとした変化で妙に楽しくなれたり、ワクワクできたりする感覚をスーパーカブで見事に切り取ってみせたからだろう。
スーパーカブに出会った少女がハマったように、この作品に目を通す貴方もきっとハマるに違いない。オススメ。

★★★ Excellent!!!

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一見淡々とした描写で進んでいく話ながら、丁寧な情景描写から垣間見えるノスタルジックな情景。学生時代に初めて原付に乗ったあの日の気持ちがリアルに感じられる作品です。
こんな青春あったなぁ、という気分になりたい方にオススメです。

★★★ Excellent!!!

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正直申しますと、とても難しいテーマだと思うのです。

「女子高生がスーパーカブに乗る話」。

物語にするにはあまりにも難しい。
ひと目で読者を惹きつけるキャッチーな要素も乏しい。

でも、読んでしまうのですよね!
これはひとえに作者さんの高い筆力、それが存分に発揮された作品であるからに尽きると思うのです。

主人公の天涯孤独おかっぱ女子高生・小熊はもちろんのこと周囲の人間のキャラ立ちもよく、また「スズキ・ハスラー」や「甲州街道」など固有名詞を要所で差し込むことで浮き上がってくる作品の世界観も良い雰囲気を出しています。

素敵な作品に出会えてよかったと、今はただそう感じております。

★★★ Excellent!!!

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なんとなく読み始めたら、やめられなくなりました。孤独に鍛えられ、強くならざるをえなかった主人公に鮮やかな青春の彩りをもたらす、名車スーパーカブ。本当にバイクって、ロマンを満載した乗り物ですよね〜。

それにつけても、ものすごい文章力とストーリーテリング力です。完璧なロードムービーが脳裏に浮かびました。

長い物語に見えますが、主人公がゆっくりとカブと一緒に世界を広げていくのを追いかけているうちに、あっという間に読み終えてしまうでしょう。

ニヤリとさせられるのが、ゴーグル・雨具などの小道具類にオイル交換やパンク修理の描写。私は自転車乗りですが、やっぱり専用品はかゆいところに手が届きます。

最後に一言……少年よ、それはカッコ悪すぎる(涙)。

★★★ Excellent!!!

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天涯孤独、母に捨てられ、奨学金で山梨の高校に通う女子高生・小熊。

おかっぱ頭に野暮ったい目、学校には友だちもおらず、欲しいとも思わず、ひとりぼっちで暮らしていた小熊は、ある日、一台の原付に抜かれたことをきっかけに、なけなしの金をはたき、中古バイク屋で一台のスーパーカブを手に入れたーー。

スーパーカブに乗っていることを知り、それまでひとりぼっちだった小熊に話しかけてきたのは、容姿端麗、裕福で何もかも持っているように見えるクラスメイト・礼子。スズキのハスラー50を乗りこなす礼子は、小熊のことを気に入ったらしい。小熊もまた、彼女に巻き込まれることに抵抗を覚えながらも、カブの魅力にはまりこんでいく。

バイクに興味なんてまったく持っていなかったが、本作を読んで、思わずスーパーカブが欲しくなった。ひとが何かに惹きこまれていくさまは美しい。欲を持たず、興味を持たず、何も持っていなかった小熊が、少しずつ、スーパーカブで彼女だけの青春をつくりあげていく様子が、ほんとうに素晴らしい。

派手な物語ではないが、ほかの誰でもない小熊という少女が、他に何も持っていなくても、かけがえのないものを手に入れる物語だ。それは僕たちの心を確かに打つ。