小熊って名前、最高に可愛い

小熊の毎日は、大変だ。
まだ高校生だけど、掃除も洗濯も、食事の支度だって、全部自分でやらなければならない。
だけど、小熊は愚痴も言わず弱音も吐かず、決まったルーティンをこなすように、淡々と暮らしている。それが、精神的には一番カロリーを使わずにすむからだ。だから小熊は、変化を好まない。友達も作らない。退屈とか、関係ない。
 そんな小熊が、ママチャリ一辺倒だった移動手段を、カブに変えてみたくなった。冒険心とか、そんなのじゃない。ただちょっと、楽をしたかっただけだ。なのに、たったそれだけの事が、小熊の毎日を、いや、小熊自身さえも変えてゆくことになる。
 

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