第48話
捕獲したティーナは必死にジタバタしながら抵抗するが、俺は離さずに逃げられない程度の力で握り締める。
「いっ!?」
カブリとティーナに指を噛み付かれてしまう。皮膚を貫通するほどの咬合力はフェアリーのティーナにはないようだが、それでも噛み付かれて痛みは感じる。
痛みを感じて握る力が少しだけ強くなったせいか、激しく抵抗していたティーナは少しだけぐったりし始めた。
これは大丈夫か?と思うのだがHP的には問題はないはずである。
でもこれはチャンスだ。このままぐったりとしている今のうちに契約を済ませてしまおう。
俺は手の中で抵抗を弱めたティーナの顔を指で上げさせると、そのままティーナの唇に向かって俺自身の唇で口付ける。
すると、手の中に居たはずのティーナの姿がフッと消えて何処かに行ってしまった。
「よし、出来た!!」
手のひらからティーナが消えた。けれど、俺にはティーナと契約が成功したことが理解できた。
「終わったのですね。」
「あ、シルクか。うん、契約できたよ。」
フェアリーをすべて倒し終わったシルクと合流する。
ティーナと契約したことでフェアリーのネームドモンスターを倒したことにはならなかった。
その為、宝箱やネームドモンスターのドロップアイテムや経験値は得られなかったけれど、契約が出来たことでよしとしよう。
「それでは安全なマイルームに帰りましょうか。」
「そうしよう。ここだと万が一もあるかも知れないからな。」
メニューの鍵束からマイルームキーを取り出して俺たちはマイルームに帰還する。
「それじゃあ召喚するよ。」
「はい。」
シルクが見守っている中で俺はフェアリーのネームドモンスターであるティーナの召喚を行なった。
魔法陣が俺の目の前に展開される。その魔法陣の中心に光が集まっていくと、ティーナと思わしき存在が光が収まるとそこに居た。
「ボクはフェアリーのティーナ!よろしくね!」
「ああ、よろしくな。俺はミコト。こっちはシルクだ。」
「シルクです。ティーナさん。」
召喚されたティーナの自己紹介を聞き終わると、今度は俺とシルクがお互いに自己紹介をした。
「ミコトとシルクだね!それでここは何処なの?」
キョロキョロと辺りを見回しているティーナに俺たちは今の現状を教えていく。
「うんうん、なるほどね。分かったよ!これからボク、頑張るよ!」
「攻撃魔法を使えるのはティーナだけだからな。これから期待してるぞ。」
それから俺とシルクで家の中を案内したりしてから、俺はティーナのステータスを確認した。
ステータス
名前:ティーナ
種族:フェアリー
レベル:1 次のレベルアップまで0/100
職業:【賢者】
能力
HP:10
MP:30
SP:10
力:1
耐久:1
器用:2
敏捷:2
魔力:3
精神:3
ボーナスポイント:0
スキルスロット
【フェアリーレベル1】【小妖精魔法レベル1】【賢者レベル1】【魔法陣増加レベル1】【魔法効果上昇レベル1】【】【】【】【】【】
武技
魔法
妖精隠し 魔力弾 魔力波 ミニヒール
装備
妖精の衣
【フェアリー】
フェアリーの種族スキル
レベルが高くなると効果が増える
飛行 魔力感知 魔力操作 小妖精魔法
【小妖精魔法】
フェアリーなどの小型妖精が使用する魔法スキル
レベルが高くなると効果が増える
レベル1
妖精隠し
【賢者】
魔法を極めた者の複合戦闘技術系スキル
六属性魔法(火、水、風、土、闇、光) 回復魔法 魔力感知 魔力操作 魔力制御 魔法強化
【魔法陣増加】
展開可能な魔法陣をレベル分だけ増やすスキル
レベル1
魔法陣追加数1つ
【魔法効果上昇】
魔法の効果をレベル分上昇させるスキル
【妖精隠し】
消費MP:10〜 威力:0
妖精族の姿を隠す魔法
効果時間は消費MPと同じ時間
【魔力弾】
消費MP:10 威力:20
魔力の弾丸を放つ魔法
【魔力波】
消費MP:30 威力:20
扇状に魔力の波を放つ魔法
【ミニヒール】
消費MP:20 威力:0
傷とHPを回復させる魔法
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