第38話

 マイルームに帰還した俺とシルクはいつも通り、ダンジョン探索でかいた汗や汚れを流してからボスモンスターを倒して手に入れた???の鍵の詳細を確認する。


 「あれ?」


 「どうかしましたか?」


 「いや、なんか無限ダンジョンキーが点滅しているからさ。ほら。」


 シルクにメニューから選択した鍵束の一覧に載っている無限ダンジョンキーが点滅しているのを見せる。


 今までこんな事はなかった。10階層を突破した事で何が起こったのだろうか。


 隣に座るシルクに鍵束の画面を見せながら俺は無限ダンジョンキーの場所を押した。


 すると、どうやら無限ダンジョンキーの10階層を突破した事による報酬が受け取れる様になったいた。


 「10階層毎に毎回貰えるのかな?」


 「その可能性はありそうですね。早速報酬を受け取りましょう、ご主人様。」


 「そうだね。」


 無限ダンジョン10階層の報酬を受け取った。


 報酬の内容は???の鍵が1本、ショップや鍵の鑑定に使用可能なポイントが10万ポイント、マイルーム拡張券が1枚のこの3つが報酬だ。


 これで鑑定しないといけない???の鍵の数が2本になった。この2本の鑑定の前にとりあえずマイルーム拡張券をどうするのかを決めよう。


 「シルクはこれをなにか使いたい事はある?」


 「そうですね。身体を動かせる場所を作るのはどうですか?今は身体を動かそうと思うと、どうしても広い場所がないので思い切り身体を動かせませんし、今後訓練をする際にも広い場所があっても良いと思いますよ。」


 「なるほど。」


 メニューのマイルーム拡張を選んで身体を動かしたり武器や魔法の訓練が出来そうなマイルーム拡張に載っている既存の施設を探していくと幾つもあった。


 まだ持っていないが武技を専門に訓練する施設、魔法の訓練をする施設、身体を鍛えるのに役立つ道具が一式揃っている施設など本当に様々な施設がマイルーム拡張券1枚で選べる。


 今のところはまだ俺とシルクの2人だけだが今後は仲間が増えていくと思う。それを考えると広い施設が良いのだろうが、そうすると掃除も大変そうだ。


 そう言うことも考えて選ぶ必要があると思う。俺はそれからシルクと相談してとりあえず今はマイルーム拡張券を使わずに取って置く事に決まった。


 マイルーム拡張券を使わずに取って置く事が決まると、次に俺はメニューの鍵束を選択して???の鍵を鑑定していく。


 ???の鍵の鑑定にどちらの???の鍵も必要なポイントは1本で1万ポイントを消費する様だ。


 なかなかの消費ポイントだが今は無限ダンジョン10階層の攻略報酬で手に入ったポイントもあるからとすぐに2万ポイントを消費して???の鍵の鑑定を行なった。


名前:妖精の花園の鍵

攻略推奨レベル:5〜10

攻略条件:8階層のボスモンスターの討伐

説明:妖精国のある妖精の生まれる花が咲く花園の一つを写し取った鍵

報酬:???


名前:朽ち果てた魔法図書館の鍵

攻略推奨レベル:10〜15

攻略条件:3階層のボスモンスターの討伐

説明:何処かの世界にある朽ち果てた魔法図書館を写し取った鍵

報酬:???


 この2本の鍵が???の鍵の鑑定して分かった鍵の名前と詳細だ。


 どちらの鍵も今の俺とシルクのレベル的には攻略も可能な鍵だろうが、実際に攻略をするのならまずは攻略難易度が低い妖精の花園の鍵の攻略をするべきだろう。


 それに妖精の花園の鍵ならば新しい仲間が出来るかも知れない。俺の職業的には性別が女性ではないと契約も召喚も出来ないのだから、出来る事ならここで仲間を1人増やしたいところだ。


 「そう言う事で次の攻略は妖精の花園の鍵を攻略しようと思う。シルクはそれで良いか?」


 「構いませんよ。妖精は魔法を使う種族が多いですからね。私の投擲以外でも遠距離攻撃の手段はあっても良いですから。」


 こうして次の攻略目標が決まった事で俺もシルクもこの後はマイルームで過ごすのだった。

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