第9話
「どれくらいの割合でレアや激レア、宝箱がドロップするとか分かるのか?」
「残念ながらそこまでの知識はありません。ですが、それでもレアアイテムの入手は珍しいですよ。」
レアアイテムが珍しいのなら激レアや宝箱はどれくらいの割合で手に入るのか気になるが、そこは運の問題なのだろうと諦めることにする。
それから何度かラビットと遭遇することになり、シルクと交互に一対一でラビットを倒したり、シルクと協力してラビットを倒しながら進んで行く。
「シルク、あれはなんだ?」
青白い光を淡く光らせている場所を発見した俺は指を刺してシルクに聞いた。
「あれは採取ポイントです。あの場所でアイテムの採取が行なえるんですよ。ご主人様、さっそく試してみましょう。」
「分かった。」
シルクによる採取ポイントの説明が始まった。まず、採取ポイントと言うのはダンジョン内でアイテムを入手する場所のようだ。
ダンジョン内のフィールドにある草花などを取ることでも、何かしらの効果や珍しさなどがあればアイテムとして鑑定系スキルなどで表記されるが、それを見分ける力がないと通常は分からない。
それに採取の方法が下手だったり間違えているとアイテムとして価値がなくなったりもする。
だが、この採取ポイントで採取を行なう場合は採取方法の知識がなくても問題なくアイテムを手に入れることが出来るだけでなく、通常は手に入らない採取ポイント限定のレアなアイテムも手に入ることがあるそうだ。
「なるほどね。この辺に生えている草も何か効果があったりしたらアイテムになるのか。それでどうやって採取ポイントで採取することが出来るんだ、シルク。」
「それはブランクカードを使うんですよ。」
「ここでブランクカードを使うんだ。」
これまでのラビットとの戦いで8枚のブランクカードが手に入っている。この8枚のブランクカードを使えば採取ポイントからアイテムを得られるのか。
【インベントリ】からブランクカードを1枚取り出して、俺はシルクから採取の仕方の続きを聞いていく。
「ブランクカードを取り出したら、そのブランクカードを採取ポイントに触れさせてください。それで採取ポイントからアイテムを入手することが出来ます。」
「やり方は簡単だな。じゃあやってみるよ。」
手に持っているブランクカードを先ほどシルクが言っていたように採取ポイントに触れさせる。
すると、ブランクカードに採取ポイントの青白い光が入っていくと、ブランクカードの何も描かれていない真っ白な状態から採取したアイテムの絵と名前であろう文字が現れた。
「手に入ったのは薬草ですね。」
植物系アイテム
薬草
効果 HP5回復
食べる、またはすり潰して傷に塗ることで使用することが出来る
これがカードに書かれていた薬草の説明である。苦そうな草を食べるか、それともすり潰して傷に塗れば回復するようだ。
「シルク、まだ採取ポイントが光ってるけど、これはまだ採取ポイントから採取することが出来るのか?」
「ええ、そうです。基本的には採取ポイントからは1回から3回まで採取することが出来ます。この採取ポイントも最高で2回は採取することが出来ますよ。とりあえずもう一度試してみましょう。」
薬草のカードを【インベントリ】に入れた俺は薬草のカードと交換するようにブランクカードを1枚取り出した。
そうして再び採取ポイントからアイテムの採取を行なった。すると、採取ポイントの青白い光が消えたことで、この採取ポイントでの採取は終わったようだ。
「次は何が採取できましたか?」
「また薬草だったよ、シルク。」
2回目の採取で手に入ったアイテムも薬草だったことは残念だったが、俺はカードを【インベントリ】に収納すると、シルクと共に一階層の探索を再開した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます