憐憫ーれんびんー
「き、貴様。
息を荒げ、
不穏な笑みを浮かべ、後ずさる累火。
もはや、瀬戸際に立たされている攝累だが、次の瞬間乱れていた呼吸は整い、躙り寄る足は止まる。
「なんて他力本願な事は言うまい。それに、貴様が望む通り、望んだように。私はこの家を出る。否、捨てる。元から、元より2人だ。いいや、違うな。もう、一人か。1つ言っておこう。1つ覚えておけ。よく言うだろう、
「ほう、いきなり斜に構えよったな片割れよ。
「取るに足らん……。といいたいようだな。老傘咒。」
まっすぐ、睨む赤い眼光に交じる色は翡翠。その眼の中でうねり回る緑の光はまるでソハヤに書かれた一陣の風のようだった。
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