足音ーあしおとー
「それで、物音を聞き不審に思い、深夜の寝室に向かう廊下で逃げ去る複数の影と
頷き加えるように語る女将さん。
「ええ、旦那様に駆け寄り、部屋に目をやると荒らされた形跡はありませんでしたが、渦切の羽織。そう地動渦羽織もありませんでした。」
「
◯
確かに的を得すぎていたのにもかかわらず、誰もが暗黙の了解とし、いつかは起こると予見はできずとも予測していた自体ではあった。
そんな必ず起こったであろう不幸を引き当てたがゆえに、一時とはいえ立場を
すみません。
そう口にしようとする馬酔木の横で、黙って下がる頭があった。
渦切の直系、そう
深々と下げる姿は言葉なくともひしひしと
後ろの廊下から誰かがこちらに向かってくる足音を馬酔木の耳は聞き逃さなかった。
目線だけを後ろに送る…。
「誰です?」
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