夜月の文ーよづきのふみー
よぉ、久方ぶりにこの私だぜ。そうだ、
いきなりのご登場には訳がある。宵の闇って呼ばれる今の時刻に私が目を覚ましたのは、首の横、危うくハスるかどうかの位置に細い六角が3本。嫌な角度で
多分やり手だろうさ。
すると開けっ放しの
「自分の位置を悟られない様にって所…だね。」
そして3本の六角には細い布がご丁寧に巻き縛られてある。毒か、
目に映る、月に照らされた白砂利が敷かれた庭。砂利に足跡、木枝に折れ跡、壁に傷跡、なんてものは全くもって見えはしないな。月明かりも動く影を写さない。
六角が投げられた瞬間の薄い存在感も綺麗さっぱり消えてしまっいる。そして六角自体は殺しには偉く不向きでどちらかと言うと牽制や誘導に使うことが主だ。目的は我が弟の命ってわけじゃなさそうだね。
そもそもこれほど正確に六角を3本も並べて
あの布からも
「文か…。何が書かれているんだか。流石の攝累お姉さんにも荷が重いねぇ。」
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