白い海のカルム

１２歳の少年カルムは海を眺めるのが好き。
ただボーと眺めるだけ。
その海は凪いで白く光る海。
そこに何が有るのか、何が起きるのかは、カルムだけの秘密。

遥か昔神は諸侯の貴族が争い、互いに王を擁立させ国を混乱に導いたのを見兼ねた。
それより王の世襲を廃止、平民より各一代の王を選び天啓を伝えた。王は政務に参加せず、議員を選ぶ権限だけを有する。
その議院で政治を司らせた。

１２歳に天恵を全ての民は神より賜る。将来の職に関する祝福としての恵みを天恵と言い、受ける事を恵示と呼んだ。
しかし同時に王が何らかの事で崩御した年と翌年には、民から一人だけ神の啓示が降りる。それを天啓と言った。
天啓は王として振る舞う為の戒めである。そして王には一つだけ神に願い事が出来る。却下される物事も当然有るが、チートな…続きを読む