第17話遊女が村にやって来た。

少し派手目のドレスを着た女の人達が店に来た。

衛士さんから遊女だと聞かされる。

奥さん以外そちらの道を知らない僕には刺激が強い露出の服だ。

流石にスタイルは良い。

香水もきつ目。


何を求めて来たのだろう?。

「何か御求めの品は有りますか」

「・・・う~ん私堕胎薬が駄目なのよね」

「あっ!、もしかしてどなたかにお聞きになられて来られました」

「ええ、お客の商人さんに」

「成る程・・・それでは」

奥に引っ込みイヅモヤの薬店で買う。

「こちら男性の方に着けて貰う物に成ります。使用法をお聞きに成りますか」

「そうね、お願いするわ」

云々かんぬんと説明と、巡礼杖を取り出し被せ方を実演する。

「この様に御客様にお教え頂くか、あなた様がお被せになるかをしてくださいませ」

「うふふ、ご丁寧に有り難う」

「いえいえ、堕胎薬(ピル)等が駄目な方は、副作用によっては心疾患や、脳梗塞或いは血栓による大変な病気に至る事が、有りますからね」

「そっ、そうなの?」

「はい、血の道ですから。副作用も血の道に関わる事が多いです」

「有り難う。一箱いくら?」

「えっと、4箱セットで銀貨1枚ですね。一箱250個ですので千個に成ります」

「じゃあ12箱頂戴」

「毎度有り難う御座います。こちら梅酒2リットルサービスさせて頂きます」

「えっ!お酒よね良いの」

「はい、よろしかったら試飲にどうぞ」

プチ梅酒瓶を差し出す。

「美味しい」

「お口に合って何よりです」



衛士さんに客が帰ってから言われた。

「えらいサービスだな」

「丘を登ってここまで来られたのですし、何より堕胎薬が体に合わなかったのは辛かったと思いまして。あれくらいは、それにまた買いに来られますから」

「おっ、確信かな?」

「はい、堕胎薬飲むより遥かに体には良いですからね。おそらく多くの客が見込まれます」

「成る程な」



次の日は定休日にしているので、海を眺めに行った。

もうすぐ子供が生まれるから、そうは来ないからね。

ふと思い立った。

なんでもポッケからパチスロ機出るかな?。

唱えて出してみた。

「出たよ!」

思わず声に出してしまう。

魔法なので・・・回るよね。

当然電気が要るけど魔法だから。

・・・コイン?。

ん?、フルクレジット。

ベット押してコン!。

ペチ・ペチ・ペチ・ズキューン。

・・・・・一回転で。(汗)

マドツー1回転で中段チェリー当たったよ。



えーと、神様コインが止まんないですけど。

もう万枚出ちゃってるんですけど。

上乗せ5000ゲーム行ってるんですけど。

ボーナス30回かかってますよ。

ブッシュン・・・「あっ!」フリーズ引きました神様。

神様このコインどうしましょう。

『お金は無理じゃが景品なら良いぞえ』

「あっ、お久し振りですイワレ様。その景品換金出来ます?」

『ばっかもーん!!。出来るかぁー』

「ですよね。しちゃ駄目ですよね」

『あったり前田のクッキー』

神様それ古過ぎ。

『うっさい知念坊が』

珍です。

『・・・コイン没収』

「あー、待って待って。せめて景品見せて」



宥めて景品見せて貰う。

「いっ、要ら・・・いや、貰います」

それはコンドームの山だった。

次にリゼロを打ってみた。

やはり1ゲームでフリーズ。

景品は梅酒2リットル100個。

・・・パチスロもう止めよう。

おそらく次は遊女さんが出て来そうな気がする。

ウェステラさんにしばかれる。



もうちょい身の有る物を出すかな。

・・・魔法なら冷蔵庫いける?。

出してみる。

「出たよ、出た。魔法の冷蔵庫」

あっ、あれ買って売れるんじゃ。

神様有り難う。

寒暖差が一年を通して少ないといえ、今は夏に当たる。

あれだよね、あれ。

店に戻って直ぐに買おう。



衛士さん達が顔を見合わせて食べている。

「これめっちゃ旨いですね」

「冷たくて美味しい」

「これヤバイわ」

「私魔法で氷出せますが、これは無理ですね」

魔法で氷出せるのは、それはそれで凄いな。

僕自体は魔法使え無いからね。

その後アイスクリームはバカ売れした。奥さんも食べてた。

ただ、持ち帰りは出来ない為、スキンを買いに来た女の人が残念がっていた。

これは仕方なし。

魔法使いの衛士さんに卑怯ですねって言われた。

たっ確かに。

でもね、攻撃魔法や大規模魔法は少し恥ずかしい思いが要るのだよ。フフフ。

朝方馬が逃げて暴れていたので、くまさん着ぐるみで魔法を使って捕まえた。

恥ずかしい格好だけど、ミニスカートにセーラー服よりはマシなのだ。


それから1ヶ月。

そして今日も着ぐるみで、召喚獣の熊を撫でて店番をしている。

「く~まちゃあーん」

御客にドン引きされた僕は1児の父親だ。














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