第12話まさかのコスプレ。

どこでも扉が買えるなら。

あれが買えたら身が守れる?。

あれとは、すなわち。

あれで有る。


「・・・イワレ様だな犯人は」

手に持っているのは、セーラーアースのマジカルタクトだ。

良く海を眺めてる断崖の草原で、「地に代わってお仕置きよ」ってタクトを振ったら・・・!。

前世で通った高校のセーラー服を着る羽目に成った。

しかも、しかもだ。

下が超ミニのオレンジと赤茶の格子柄ヒダ付スカートだった。

顔から火が出た。

「えっとお~、皆には他言無用で御願いしますね」

後ろにいた護衛の衛士さんに御願いしておいた。

真っ赤かな顔でひたすら御願いしまくったが、その場は大爆笑の渦と化した。


あああ、穴が有ったら入れたい。

いや、入りたい。


数日後奥さんも少し体を動かした方が良いと言う事で、裏山に山菜採りに出掛ける間際だ。

突然空が暗く成った。

村の空を覆うモノを見て衛士さんが叫んだ。「スネークドラゴンフライ!」

カゲロウの一種で有るが、こちらのそれは魔物でも有る。

毒を持ち噛みついて来る。

さほど痛くは無いが、毒で体が暫く痺れて動けなく成るのだ。

それでもこれだけ大群だと死の危険もはらむ。

流石に衛士さん達でも手に負えない。

奥さんを守るべく僕は咄嗟に詠唱した。

「地に代わってお仕置きよ!。マグマ弾」

すると無数の焔の石つぶてが、スネークドラゴンフライを撃墜全滅させた。


「「「「はあ~助かった」」」」

あちこちから安堵の声がする。

良かった。良かった。

んっ、良かったよ。


・・・・・・・汗。

・・・・・・・汗。

・・・・・・・汗。

暫しどうしようも無い沈黙が流れた。

本当にどうしようも無かった。

だって咄嗟だったから。



脛毛の素足をさらし、超ミニスカセーラー男が町中でポーズを決めていた。



僕は暫く女装の王様と呼ばれたのは言うまでも無い。


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