第13話変身しなきゃいい。
なんでもポッケが有るじゃ無いか。
今日は村人全体で猪狩りに行くのだ。
最近畑の被害が多くて困っているからね。
僕はセコとして追い込む。
弓の達者な人が射ち捕る算段だ。
でもね、世の中そうそう上手くはいかない。
鳴り物と声で追い立てていた僕の目の前に、怒り狂った雄の猪が蹄で地を掻きながら、・・・向かって来るー!。
なんでもポッケから弓と矢を取り出して、「獣は私に任して!」なんて台詞を吐いたのは、『魔女は私に任して』って円(madoka)なるアニメが頭に有ったからだ。
雄猪を見事ドンって小さな爆発音と共に仕留める。
しかし、「わたし?」「はあ~」
「ワ・タ・シ?」「チュチュ?」「私って」ん、なんか変なのが有ったけど気にしない。
何せ、今度は雌と瓜坊よりはるかに成長した子猪三匹が向かって来たのだ。
「ハアッ!」「ハアッ!」「ハッ」「ごめんねハッ!」
ドン、ドン、ドン、ドンっと小爆発が起こり、猪四匹は倒れた。
いつの間にか私は、いや僕は宙に浮いていた。
凄いな。
ああ本当に。
スゲー!。
見えてる。
・・・「えっ?」
「いや~ぁん」
私は、いや僕はそんな恥ずかしい声と共に、地面に女の子座りしてしまった。
ううう・・・これは最早。
心まで女の子に成ってしまう魔法だと気付く今日この頃。
さっ、さあ持って帰って食おうぜ皆。
「おー!」
えっほ、えっほ。
「弓と矢をしまって。さあ、帰りましょうかカルムさん」
「そうですよ。でないと、その踊り子の格好で帰る事に成りますから」
そうして弓と矢を持ち、短いツインテールにバレリーナ格好の僕は、チュチュの下の素足は脛毛がたくましかった。
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