第三話 南央洋中央条約機構

第五艦隊旗艦 かのうから降りてきた南央洋中央条約機構外務局局長山風春馬は溜息をついた。

「まったく、兄さんは人使いが荒い。」

そう言った彼は副局長になだめられながら送迎の車に乗り込んだ。


「さて、どんな方が来るのかね。」

「分かりませんよ、大臣。ここは異世界なのですから。」

「そうだな。というかなんだよ条約機構って、EUみたいな感じか。」

「知りませんよ。」

というのは外務大臣と次官の会話であった。


「ようこそ日本へ、歓迎します南央洋中央条約機構外務局の皆様。私は日本国外務大臣吉川真です。」

「お出迎えありがとうございます。急な訪問になってしまい申し訳ありません。私は南央洋中央条約機構外務局長山風春馬と言います。」

「早速会議室へ参りましょうか。」

「はい、お願いします。」


なんかあっちの局長かっこよくてムカつく。

大臣、そんなことはいいですから。

そんなことじゃない。


「さて、改めて急な訪問申し訳ありません。」

「いいのです。水域に入るまで意思疎通も出来なかったのですから。」

「すみません。ではいきなり相手の事も知らずに外交も糞もないので我が機構の紹介から入らさせてもらいたいと思います。」


糞とか、、、相手さん面白いな。

まああっちも急な訪問でいろいろあったのでしょう。


「我が条約機構は盟主として春風国がおり、機構における最高意思決定機関として設置されている最高会議議長を務めます。機構本部は南央市国に置かれそこに我々外務局を含めた多数の関係局府があります。機構加盟国は14か国があり加盟国すべてが第三次文明圏です。」

「すみません、文明圏と言うのは、、」

「ああ、それはこの世界における技術発達レベルを表すものです。この世界は過去に世界大戦と言えるものが二回あり一次大戦レベルが第一次文明圏、二次大戦レベルが第二次文明圏、それらを超越する技術レベルを誇る国々が第三次文明圏です。」


そんな区別があるのかこの世界は。

厄介ですね、だとしたら我々を攻めてきた国は第二次文明圏ということでしょうか。

おそらくな。


「それでは続けさせていただきます。我が機構は加盟国の安全、権益を守るために機構軍を持ちます。陸上戦力100師団、50旅団。海上戦力、最大戦闘ユニットであり今回貴国の横須賀港に停泊している空母機動打撃集団を持つ正規艦隊5」


は、あの今おかしいことを聞いた気がするんですけど。島国の集まりとはいえ海上戦力がいかれてないか。陸上もだが。


「航空戦力を戦闘機1万機保有し世界屈指の戦力を誇ります。ですが春風国が皇国騎士3か国に任命されているため多くが神聖日光皇国に駐屯しています。」


どうゆうことだ、神聖ローマ帝国みたいな感じか?


「ふうーずっと話すと疲れますね。そういえば私の兄は機構軍最高司令官なんですよ。」


マジかよ。ってそれはいいとして神聖日光皇国が知りたい。


「あの、神聖日光皇国について知りたいのですが。」

「そういば貴国は転移国家でしたね。」


何で知ってるだー












ちなみに外務大臣は親も外務大臣でした。

まあ若いから内心はああなるよね。









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