第六話 中央世界運営会議
「南央洋中央条約機構最高会議議長、春風国国王より南央洋中央条約機構軍ヒリジメア救援部隊がその任を全うし、ヒリジメア=トーリア戦争は一旦の収束に向かうと見られることをここにお知らせします」
ここは神聖日光皇国、皇都日光に置かれた大会議場である。
ここでは年に一度開かれる中央世界運営会議である、この惑星で最も高度な文明を有する彼らはこの会議を持って他の世界に対しての方針などを決めており、中央世界に存在するどの国家でも参加することができる。
どの国家も平等な権利を持つとされているが大半は皇国騎士三ヵ国が主導権を持つ。
「ありがとうございます。さて、まずは今後の南方世界への動向を決めたいと思いますが、その前に陛下からこの件に関して一つご意見をお預かりしております」
その言葉が議長役を務める神聖日光皇国宰相から発せられると一瞬のうちに大会議場の空気が変わる。
「陛下からは南方世界の友好国の主権を害し、その上我々中央世界を侵略しようとするミリジミア海上帝国及びその属国を
制裁を与えるべきである」
「アルジャ連合国はその意に賛成する」
「南央洋中央条約機構としてその意に賛成する」
その他の中小国(中央世界では、他の世界からすれば格上の列強)もときどき意見を二分するアルジャ連合国と南央洋中央条約機構が同意見だったため次々と賛成する。
だが珍しく斉東連邦共和王国が疑問を呈する。
「斉東連邦共和王国としては最重要にするかどうかは要検討とし、その意に消極的賛成する」
心なしか少し怯えたようすでそう言った。
一部の者達はそれがなぜかすぐに分かった。
そして日本政府のサポート役として代表団の傍にいた南央洋中央条約機構外務副局長
が囁く。
「(あれは先の選挙で政権が変わったからですね)」
「(なぜですか?)」
「(東都革命以来初の政権交代なので以前の政権との違いを各国に示したいのでしょう)」
「(そういうものですか)」
「(ええ、まあでも陛下に皇国騎士が逆らったということにもなりますので次の選挙ではまた前政権に戻るかもしれません)」
「では全国家賛成ということでよろしいかな」
斉東連邦共和王国の決死(笑)の消極的賛成は華麗に無かったことにされたらしい。
なぜならば中央世界憲章に記された運営会議の議決には賛成と反対しかできないことになっているからである。
「ではその件に関しては関係会議にて詰めることに致します。次の議題は
南央洋中央条約機構の動議である転移国家日本国についてでありますが、、、」
その後日本国が春風国国王によって紹介され当分南央洋中央条約機構にて世話を
することが決定された。
次くらいでこの章も終わりかと思っています。
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