第五話 平和

「我々南央洋中央条約機構が貴国に求めるのはただ一つ、、、

 南央洋中央条約機構に加盟すること。これだけです」

はい?

「何を言っていらっしゃるのでしょうか」


「そのままですよ、あなた方日本国が我が機構に加盟することを最高会議議長は

望んでいる。これ以外にありません」

「そうですか」


「ええ、貴国にも利益になる話ですよ、貴国も近代国家ならば様々な資源や、食料が必要でしょう。それに貴国は転移国家だ、我が機構に入っているというだけでかなり

ものがあるのでは」


まず転移国家、惑星が違うだけで警戒心を持たれてしまう。

それが、恐らくこの世界で強力な同盟であるであろう南央洋中央条約機構に加盟することでそれは軽減されるだろう。


だが、まず現時点で加盟している国々はどう思うのだろうか、とても良い感情を持って受け入れられるということはまずあり得ない、それにどの国に対しても我が国は

国交を持っていない。


だがこの転移による経済面での損害は計りしれない額に達している。それに石油などがあってもレアメタルなど我が国にはないが現代生活を営む上で必要不可欠な資源も多い、加盟する事での利益もまた大きいのではないだろうか。


外務大臣が悩んでいると、風山春馬外務局長が言葉を紡いだ。


「貴国について先程聞かせていただきましたが、あなた達が元々求めていたのは

平和のはずではないのですか?」


・・・・・・





日本国憲法第九条

第一項 

日本国民は、正義と秩序を基調とする

国権の発動たる戦争と、 、、、、、









我々は平和憲法の下で日々戦うある種の軍人政治家であったはずだ。




















この世界線では、ある意味平和憲法ではなくなっているのかもしれません。


現在の憲法には賛否両論があります。(ここ先は読まなくて構いません)





元々、これはGHQが考えたものです。だから無効だ、という意見もありますが

この憲法はまだ帝国憲法が生きていたころに天皇の裁可の下、改憲されたものです。

ですから有効性があります。ですが現在、日本国憲法は世界で最も長く改憲されていない憲法です。


終戦あの時から70年以上経ちました、変わるべきものもあるはずです。






きっと






                                  海野快斗



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