第2.5章 大日本帝国
最後の作戦 最後の艦隊
四月六日
「有賀艦長、海軍兵学校卒業生全員退艦しました。」
「そうか。」
「では、失礼します。」
ガチャンと扉が閉まると有賀艦長は呟く。
「この艦は明日間違いなく沈むだろう。そして彼らも。」
そう言って有賀艦長が見つめる先には、この艦よりもずっと小さい艦が並んでいた。
「冬月、涼月、磯風、浜風、矢矧、そして雪風か。 案外雪風は生き残るかもしれん、彼らの練度は世界一だ、それに幸運艦だしな。」
そういって有賀艦長は室内に目を向ける。
「そして大和か。まだまだ信じられんよ、こんなににも大きな艦が飛行機によって沈むとはな。」
「いや、戦艦が飛行機によって沈むと世界で初めて証明したのは我々だったか。」
一息ついた有賀艦長はこう言う、
「面白そうだがな、この戦争が終わった後の時代は。まあいいか、世界最強の戦艦の最後を見ることができて。そのあとは靖国で仲間に会えるのだから。」
そういった有賀幸作艦長は笑っていた。
第二次世界大戦前世界最強と言われた大日本帝国海軍の最後の作戦が最後の艦隊に
よって始まろうとしていた。
その作戦名は、菊水作戦。艦隊旗艦は世界最強戦艦 大和型一番艦 大和
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