第二話 そして野望を抱く
「全会一致で本法案は可決されました」
日本国衆議院では異世界協力基本法が可決された。
「我々の失われた二十年は前首相と国民の努力によって今や取り戻そうとしています、そんな中に起きた異世界転移と超常現象によってまた我が国は危機に瀕した。だが異世界友邦各国そして数多くの国民の努力によってまた私達はチャンスをつかむことができた。そのチャンスを生かすために本日異世界協力基本法が可決され、再び世界を我が日本が席巻することを願い、挨拶とさせていただきます」
翌日、異世界協力基本法を元に国防軍の旧制海国へ派遣が決定し、出陣式が行われていた。
「総理、あれだけ抗議していたのによかったのですか」
「ああ、構わない。あの後いろいろと考えたが今後この国が元居た世界に帰ることができるという確証はない。だが永久にこのままとも限らない。だからこそ国民生活の安定を得た後はあまりこちらの世界に干渉しないようしてきたが、もう一度この国は栄光を戴くべきだと私は思ったんだ。だからこそ我々は再度世界へ進出する。
敗戦国の監督国という形でな」
「そう、ですか」
「別に間違っているというのならば言って貰って構わない。だが私は、私は父の夢をこの世界で叶えたかったんだ」
「夢、とは」
「この国はバブル崩壊後失われた20年と呼ばれる時を過ごし、東日本大震災を経験し、そして株だけを見れば失われた30年を過ごした。かつての輸出大国の面影はどこへ行ったのやら、そして我が党の結党と父の総理就任。総理になってから父からには本当は経済に力を入れたいがそれが出来ない。戦後90年、その間にこの国にでき膿は相当なものだった。それを取り除いていたら他の国がどんどん自壊していってたまたま一時的に我が国は世界のトップへ戻っていたに過ぎない。だからいつかこれも崩壊するといっていた」
「私はとにかく父がした事の継続が精一杯だった。だが異世界への転移という災害をきっかけにチャンスが舞い降りてきたんだ」
「これは賭けだ、我が国の命運を賭けたな」
おひさしぶりです。やっと書きたい内容が書けました。
テストや体調不良、忙しすぎて小説を書く暇がなかったです。
少し余裕が出てきたので日本国の野望のみ更新を再開します。
いよいよ終盤です、最後までお付き合いください。
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