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- ★★★ Excellent!!!失われた日常を求めて、主人公は世界を見つめ直す
十代の持つ複雑で激しい心の動きを、厨二病というモチーフや各回で展開されるコメディ要素で、作中世界そのものを《主人公から見たこの世》として、一人称に落とし込んでいる。
組織やキャラクターの素振りといった舞台装置も、あくまで読者が厨二病患者的であったならピンとくる、どこかにあったかもしれない事物の数々と秘密の物語。
主人公とは関係が薄い日常は消え失せ、“歪んだ世界”が物語られる。
次元が歪んだこの世界では、空間と時間は必ずしも共有されず、青年の目から事件がどう移り変わっていくのかが重要。
だからこそ、彼によって知覚された世界は、それまで彼が日常よりも親しみを覚えてきたであろう〈虚構性〉が強い…続きを読む