概要
――傷付いた者を助けるのが、私達の掟だ。
☆縦書き推奨☆
齢十五歳、大樹サーディアナールの実を得る第一の試練の時、ヴィオライトは謀られ、親友エイデルライトに樹下へ落とされた。生死の境を彷徨った彼を助けたのは、〈烈火の魔女〉と呼ばれる魔獣退治人の少女、リェイ。やがて結ばれた二人の間には息子が生まれ、リュークと名付けられた……四年後、ヴィオライトの生存を知った樹上政府の〈竜の巫女〉ファイスリニーエは、父と息子の樹上への帰還を要請する。その折に巫女より聞かされたのは、人魚の歌姫が伝説の唱和を先導する時、サーディアナールは炎に包まれる、という精霊王クレリアの預言だった――
所謂「西洋中世風」からの脱却と、新たなる未知の世界を求めて。
ガッツリ濃いめの炎上系シリアス・ハイファンタジイ。
齢十五歳、大樹サーディアナールの実を得る第一の試練の時、ヴィオライトは謀られ、親友エイデルライトに樹下へ落とされた。生死の境を彷徨った彼を助けたのは、〈烈火の魔女〉と呼ばれる魔獣退治人の少女、リェイ。やがて結ばれた二人の間には息子が生まれ、リュークと名付けられた……四年後、ヴィオライトの生存を知った樹上政府の〈竜の巫女〉ファイスリニーエは、父と息子の樹上への帰還を要請する。その折に巫女より聞かされたのは、人魚の歌姫が伝説の唱和を先導する時、サーディアナールは炎に包まれる、という精霊王クレリアの預言だった――
所謂「西洋中世風」からの脱却と、新たなる未知の世界を求めて。
ガッツリ濃いめの炎上系シリアス・ハイファンタジイ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!新しき世界への叙事詩
神話を髣髴とさせるような煌めきと芳醇な文章。
地の文をじっくりと味わいながら読みたい方、重厚な世界を旅したい方におすすめです。
読書中、まるで物語の舞台となる大樹サーディアナールの常緑の木々の葉に囲まれているような錯覚に陥ります。
文化の相違や価値観の相違を抱えながら、差別を超えようと葛藤する人物たち。
一体自分に何が出来るのかと問いながら愛しい者のために行動する姿に好感が持てます。
子守唄や伝説の意味が物語の終盤において種明かしされる時、読者もまた子守唄とタイトルのその意味を知ります。同時に目の前が突然切り開かれたような大きな世界を想像するのです。
古き殻を破り、新しき場所へ旅立つ者…続きを読む - ★★★ Excellent!!!回り、巡り、そして芽生える
まず、はじめに。
この作品について、あまり、多くのことを語らぬようにします。
まだこの物語を知らぬ人に、多くのことを感じてほしいからです。
それではレビューにも何にもならぬと思いますので、勇気を出して、少しだけ。
世界が、ここにあります。
それは混沌でありながら整然と並べ立てられていて、濾過され尽くしていながらなお濁っている。
登場する人物を通じて描かれるそこには、精霊をはじめとする、我々が実際に眼にすることのないような存在もあります。
この作者様の他作と通じる世界であるわけですが、私はこの世界が大好きなのです。
よく、作家の腕が世界を創るなどと陳腐な文句を耳にしますが、その次元の…続きを読む