概要
秋葉原が日本国より独立して二年が過ぎようとしていた。自衛隊に所属する北本二等陸曹は秘密裏にアキバ国に潜入しアキバ国を解体せよとの任務を言いつかった。コードネーム島崎城、あだ名は『キャッスル』。彼に用意されていたのはオタクとして身分、魂までも生まれ変わり彼はオタクの街へと潜入した。
潜入して一週間後、彼の元に一通のメールが入る。メールの相手は望月剣、セイバーと名乗る自衛隊の三等陸尉であった。屈強な男が愛するのは不細工アイドル結城琴絵、とこれはあくまで余談であるが。
セイバーはキャッスルにアキバ政府の高官たちが訪れる日本料理店に潜入するよう懇願し、無事潜入に成功したキャッスルはアキバ建国三周年の記念パレードが行われるとの情報を得る。
その
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- ★★★ Excellent!!!オタクとは…こんなにも愛すべき生き物なのか。
――――通り雨の降った空には虹が輝いていた。雲間からは後光が差し、それは作戦の成功を予感させるかの如きまばゆい光の筋だった。
(本文より)
日本から独立したオタクの国【アキバ】。
望んで入国したのに疲れる国【アキバ】。
子供の教育上よろしくない国【アキバ】。
そんな【アキバ】を日本に取り戻そうと
日本を愛する真面目な自衛隊員たちが
厳しいオタク化訓練を経て潜入します。
作者さんは、この作品をとても愛されています。
読み進めるほどにダダ漏れる作品愛…
ここで【作者からの返信】をご紹介します。
読者さん達からのコメントは
主人公の安否を気遣うものでした。
それに対する作者さんのお返事が……続きを読む - ★★★ Excellent!!!今、オタクが立ち上がる!アキバにほとばしる熱き友情…オタ魂よ永遠に…!
秋葉原が日本から独立!
アキバ、それはオタクが作るオタクのための国家。
かの地を日本に取り戻すべく、今ひとりの自衛官が潜入任務を開始した――
もう、全編が面白い+カッコいいエピソードばかりなんです。
どんなに疲れてる時でもあっという間に夢中になって読みふけってしまいます。
文体はあくまで簡潔・冷静。
なのに書かれてる内容が、あまりに熱くておかしくて。何度ツッコミ入れまくったかわかりません。
主人公・キャッスルのボケが、最後まで止まらない!止めるやつもいない!
可愛いキャラやアクが強すぎるキャラなどのオタクエピソードに爆笑したかと思えば、ドラマチックな友情エピソードに胸が熱くなるのを止め…続きを読む - ★★★ Excellent!!!夢の街アキバ。きっとあなたもアキバ帝国に暮らしてみたくなる!
二〇二〇年、秋葉原がアキバ帝国として、日本から独立。
日本政府は、アキバ帝国を解体するために、自衛隊員をアキバ帝国に潜入させようとするが、アキバ帝国への移住を認められるには、「オタク」として認められる必要があった。
自衛隊員である主人公は、オタク養成修行を積み、なんとかアキバ帝国への移住権を手に入れるが……。
果たして、日本はオタクの聖地・アキバを取り戻せるのか⁉
と、もう読まずにはいられない設定の妙!
アキバ帝国での暮らしは、リアリティをもって描かれ、さらに、個性的な面々が登場し……。
一話に一度はくすりと笑わずにはいられない面白さにあふれています。
個人的に、セイバーさんとオコジ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!眩しいよ!アキバ帝国!
秋葉原独立戦線……私はタイトルからがっちりとハートを鷲掴みにされてしまいました。なんて胸躍るタイトル!ものすごく熱いです。
日本国から独立したアキバ帝国が舞台。
主人公がアキバ帝国へ潜入するところからお話は始まります。
とても楽しかった。真面目に語られるアキバ帝国の実状に笑ってしまい、妙にリアルで、笑ってるうちにまんまとアキバ帝国の虜になっちゃう。
登場人物もみなさんキレがあってクセがあって。やっぱみんなオタクなんで変なとこで頑固で、こだわりがあって、真剣で。一本気なところが眩しかった。愛さずにはいられないです。ちょっと憧れもしました。
笑わせてもらい、ハラハラもさせられ、終始オタク…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ギャグも感動もパワーアップ! 真面目なエンタテインメント小説
数話で完結してしまったショートバージョンでは、その手のオタクの世界についていけるだろうか・・・と、多少の不安を覚えつつ読み始めました。
しかし実際に手をつけてみれば、オタクといっても客観的にとらえられてあり、ある時は一種のエンターテインメント、ある時は真面目な純文学、それら二つの要素が融合されたものだったのです。
ですから、このロングバージョンが出たと知った時には、「一話目からもう面白かったあのお話が、パワーアップして帰ってきた!」という期待で嬉しくなり、わくわくしながら読み出すことができました。
そう、面白かったんです、短編からもう。真面目に笑いをとってくる狙った感のないギャ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文化的洗脳の恐ろしさ
東京には詳しくない田舎者ですが、今の東京の都市の中でも秋葉原の存在感は抜けてると思うんです。内需拡大のためのエネルギーがあふれてますし。今の秋葉原がある以上、日本という国は安泰だな、と言えるくらい。
ところが今作ではその秋葉原が独立します。東京からじゃないです。日本国からの「国」としての独立です。「山手線はどうなっちゃうの?」という疑問はさておき、外壁で領土を囲い、武装し、独自通貨を発行し、日本国と決別するのです。
中国と台湾の関係などを引き合いに出すまでもなく、現在でも国権を認める認めないで関係が冷え切った地域は世界中のいたるところにありますが、このアキバ国はシーランドなんかよりも立派…続きを読む