第3話 幹部候補生 一次試験

月日は流れて一般幹候の一次試験の日がやって来ました。試験会場までは広報官に業務車で送っていただきました。


試験会場に着くと周りは皆頭良さそうな人達でいっぱいです。大卒でなくとも受けられるとはいっても受験者の大半が大学生なので当たり前ですが。一方自分はニート、さながらライオンの集団の中に放たれたチキンです。


試験は大卒程度の公務員のそれとほとんど同じレベルです。自分も一応は問題集で勉強してきたのですが3割くらいしかわかりません。1日目の試験はクソミソな結果に終わりました。自分は飛行要員を併願していたので二日目の試験もありました。


二日目の試験は適性検査です。公務員試験でやるような簡単な計算や図形問題の適性検査と航空機操縦の適性検査の二つがありました。前者はまあまあ出来ました。さて、次は操縦適性検査です。


結論から言うと操縦適性検査はとても簡単でした。飛行機の絵が書かれていて次の動きをしたらこの飛行機は4つの絵のどの状態になるか 水平艤が次の場合飛行機はどの絵の状態になるか等々の問題がありましたがエースコン○バット等のフライトゲームが好きな人なら誰でも満点取れるような程度のものでした。


適性検査は簡単だったけど筆記はダメだったから不合格だろうなあなどと思いながら帰路につきました。


一次試験の合格発表の日がやって来ました。どうせ落ちてるだろうと思いつつ見たくなるんですよね。

「○○空飛1234」自分の番号がありました

うっそだろお前 当時は知らなかったのですが所謂飛行要員の採用試験は適性検査の結果にかなり重点が置かれているようです。

さてその気になった自分は二次試験に向かうのでした。

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