第10話 予備自衛官補 B その2

前々回あたりで軽く言及した「虫」についてお話ししましょうか。


この駐屯地では駐屯地東にあるXの存在によりY虫という1㎜ほどの小さな虫が夜中に湧きます。網戸の網目が荒いのですり抜けてきますし、そもそも糞暑いので部屋や廊下のドアが解放されてるので入り放題なんですよね。クーラー?なにそれ食えんの?


A課程では居室が西側で寝床が二段ベッドの下だったので被害はありませんでしたが、上の方は悲惨でしたね。蛍光灯がほぼ真上に来るので虫がベッド直上に集まってる状態です。何十匹いたかはわかりませんでしたが視力の悪い自分でもなんか集まってるとわかるぐらいには湧いてましたね。


日は流れてB課程。居室は東側そして寝床は二段ベッドの上。虫まみれ確定です。早速その日の夜から虫が湧いてきました。白いシーツが虫だらけです。結構潰れて死んでますが気にしません。自分は通路側だったのでまだマシでしたが窓側はさらに悲惨でしたね。なんか雲みたいになってましたもん。寝てる最中にも虫は顔にやってきます。まあ疲れてるのでそのまま寝ましたけど。虫については以上です。



この頃になると食事や風呂のスピードも上がりましたね。風呂は椅子がない場合はしゃがんで洗ったり、蛇口が空いてない場合は湯船のお湯を組んでそれで洗いましたね。時間がないときが石鹸付けたタオルでそのまま一気に頭から足まで洗いました。これ便利です。

食事は自分の班だけ遅れて次の課業まで時間がないときに二分ほどで完食したのが最速でした。(のびかけたソーメンだったから楽だったてのも有りますが)他の班員にドン引きされたのもいい思い出です。


B課程は前課程よりも多少厳しくなった気もしました。「統制」なんかがそれですね。自衛隊の教育機関ではロッカーの中の物や靴箱の靴などの位置や数を決められたように置く決まりがあるのですがBからは基準がさらに厳しくなりましたね。


色々あってB課程修了です。離隊時は私服で集合するのですが女性陣の私服姿に皆歓喜してましたね。

「おい女がいるぞ」「うおマジやべー」一緒に訓練受けていたんですけど迷彩服&髪の毛団子と私服&髪の毛下ろしてるんじゃ破壊力違いますね。それに10日も刑務所みたいな生活だったものしゃあないです。

一週間後に直近のC課程が始まるとのことでしたが暑さが苦手な自分は一か月開けて秋になってからC課程に臨むことになるのでした。

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