第64話 ボーナス・幹候受験(4回目)
二本立てです。
この頃はマジキチ君の奇行と観閲式と違い一日中労働することの二つにイライラしていました。よし辞めよう、ボーナス受け取ったら辞意伝えよう
その予定でした。
ボーナスを受けとりました。なんとまさかのAA、いつもBだったのですが自分と同期に持ち回りでやってきたみたいです。
予想よりボーナス多く入ったしもう少し続けるかー来年幹候受からなかったら辞めよう
そんなこんなでもう少し続けることにしました。
月日は流れ幹候二次試験の日がやって来ました。今年は自分含めて四人の飛行要員志願者がいました。さっそく航空身体検査です。
あれ?
視力検査で0.2の輪っかが見えません。これでは不合格です。
いやそんなはずは 検査後の用紙を見たらそこには0.1と書かれてました。
ふー…お通夜と言うより一種の諦め状態です。日中ずっと眼鏡をかけてるのが原因でした。事実、自衛隊を辞めてから眼鏡をかけなくなり半年後に視力検査をしたら0.5にまで回復していました。以前よりスマホやPCを使い込んでるのにこの差です。眼鏡かけてないと目つき悪いからかけろとか言ううるさい先輩や上司の言うことシカトして裸眼で過ごしてれば良かったですね。まあもう遅いですし、そもそも視力検査だけパスしたとしても他がパスするとは限りませんし。
四人とも不合格確定のようです。微妙な空気が待合用の長椅子を包みます。
試験の帰りに所属部隊の最上位の上官と出会いました。手応えを聞かれたので正直にダメでしたと伝えました。
「そうか、まあ俺も昔はパイロット目指して無理だったけどこうしてるんだからお前も頑張れよ」ああ、これはパイロットなれないので辞めますとは言い出しづらいなあ…この方もうすぐ転勤するからそれから辞めよう
そう決めました。
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