第72話 実弾射撃(部隊編

これまた時系列が前後しています(部隊配属後数ヶ月ほどの頃)


「◯◯、お前来週射撃な」

はい、久しぶりに射的ごっこです。

基本的には教育隊とやることは同じですが色々と違うところがありました。

射撃当日、射場に着いたのですが

「え?これが射場?」

所謂25m射場だったのでした。初めて見たときは電動ガンの射撃スペースかよって思いました。

的は小さいのを使います。理論上200m射場と同じなんでしょうがなんだかなあ


さていよいよ射撃です。ここでは脚を使わず普通の伏射のみ行います。

「うーん、やっぱ糞銃」皆こんなガバガバな照星でよく当ててるよなあと感心します。的の黒い「凸」(これ、伏せた敵兵を正面から見た姿を模してるらしいです。知らんけど)より照星の棒切れの方が明らかにデカイんすよねえ…後々撃つことになる89式はちゃんとしてるんですけどね。


バンッバンッバンッ…流石に0点ではないですが低かったです。点数が一定水準以下の隊員だけでもう一回射撃します。大半が自分と同じような若い隊員だったような記憶があります。

2回目はコーチに上手い人がついたため普通に当たりました。どうやらこの銃少しでもガク引きになると着弾がそっくりそのままズレちゃうみたいです。89式だとガク引きしても普通に当たるんですけどね技術の進歩ってすごいね


そんなこんなで射撃は終わりました。

「級取れたから(基準以上の意)来年はなしだな」

「(へ?)」どうやらこの基地では基本3年に1回しか射撃やらないそうです。予備自の爺さん以下じゃん


まあ空自の一般隊員が鉄砲持って交戦する時点で色々詰んでるしなあ

そう考えながら射場を後にしました。カーボンまみれの小銃の清掃係には運良く当たりませんでした。ラッキー

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