第40話 飛行試験一回目 その3

上昇旋回を終えた後は普通旋回です。30°バンクをとって速度と高度を維持しつつ旋回します。これと次の急旋回のメモ書きだけどこでロールアウトするか書かれてないので教官の指示でロールアウトしたんだと思います。30°バンクは主翼にある青い印が基準線に来るようにしてとります。


普通旋回の次は急旋回です。試験の中でこれが一番好きでした。一番大きなバンク角で旋回できるのと前述の普通旋回と同じで煩わしいトリム操作がなく爽快でした。45°バンクは横から基準線が見えないため前の風防の枠のどこに基準線が来ているかで判断します。

「おおお、飛行機操縦しているぞおお」これが一番飛行機を動かしているように感じましたね。目の前の景色が45°傾いています。適度にGがかかっているので違和感はありません。


次は動力降下及び降下旋回です。操縦桿を前に倒して、速度140ktの2~3kt手前でエンジン出力を19PSIにします。後は上昇旋回と同じような要領です。


全項目が終わると基地へ戻ります。着陸は60°ほどの急旋回からの着陸で乗ってるだけでも楽しかったです。着陸後簡単な医学検査の後にデブリーフィングです。デブリーフィングでは出来てなかった点の指摘やそれについてのアドバイスがもらえます。午前はこれで終了です。午後からまた飛行試験があります。

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