概要
状態異常スキルで人を治す。美少女達が信者になる。無自覚に世界を救う。
殺人に特化した能力で、人を治す。
そのような矛盾が、果たして実現しうるのか?
出来る。出来るのだ。
一昔前にハマったゲームのラスボスに転生した俺は、自らの運命に抗うべく、不殺の誓いを立てたのだが……
我が身に備わった能力は、いわゆる「状態異常スキル」の究極系で、人殺しに特化しまくった力だった。
そのうえ、転生先の家は特別な事情でもなければ暗殺稼業に就くことを強要する、ヤベー公爵家で。
このままではラスボスとしての運命に縛られ、ひっどいことになる。
そう確信した俺は、必死に頭を働かせ……あるゲーム知識を思い出した。
ラスボスの能力は、単純に状態異常を引き起こすようなものではない。
「極小生物をコントロール」し、対象に影響を及ぼすことで、任意の現象が発生する