第26話

仕事終わった。

さて、動物園の夢を今回はもっと集中して見なくては。場所がわかるような、なにかないか?そう思いつつ寝る。


「天野、彼女と遊んだりするわけ?」


らんちゃんとはたっぷり遊びます」


声が聞こえた。モニターを見てる。


「動物園は?お前しゃべれるから連れてくるの?」


「いえ、触らないと無理なんで…」


触らないと、無理…なるほど、みるくみたいにできないのか。だからあんな内部に。


「はぁ、蘭ちゃんに会いたい」


「帰れ」


「デートだったら、こんなとこ来ないです。目撃情報なんて、みんな見てないこと多いのになんで俺はこういうことばっかり?」


「それ以外できないくせに」


「…それは。それより、都会から離れたところに動物園作るのはなんでですかね?他の国は普通に街と近かったりしますよ」


「知らないけど。まーここは、田舎だし。そういや、前案内した飼育員辞めたんじゃない?チビの男」


「あぁ、動物っぽい人。青森の人じゃないみたいですよ?なまってなかったし」


青森か…?


「じゃ、ここからやってもらうか」


えー、またトラなの!?

悠人さんは普通に中に入るし。


「わ!」


あーーーー!噛まれたー


「いて、わかった…わかったから…」


話してるようだ。キバがめり込んでいく。


「…うん、また今度…」


なかなか離してくれなくて、大量出血。痛い、痛すぎる!


今度は場面が切り替わって病院。

1人で寂しそうにしてる。


「はぁ、このままじゃ蘭ちゃんにも、パパにも迷惑かける…どうしたらいいんだ」


頭を抱えていた。それは悲痛な叫び。

包帯に覆われた姿で泣いていた。

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