第46話

雷さん、たしかそうだ。雪見さんが話してくれたから思い出した。お姉さんの旦那さんだ。


「意地悪言われてたの?なんか怖い顔してたから」


「あ、はい…違う学校の子なんですけど」


「ふーん?」


雷さんは何も言わずに歩いて。そうしてるうちにお家についた。


「雪乃ちゃーん。みるくちゃん連れてきた」


「…え?」


うわぁ。散らかってる…昼間からビール?


「誰なのその女の子は!雷くん不倫!」


「酔っ払いだー。この子は、雪見くんの奥さんだよ」


「はい」


「…雪見の?…こんなかわいい女の子?ありえないんだけど。雪見とかさぁ、変なこと言って気持ち悪いんだから。雪見怖いってみーんな言ってたしぃー」


そう言うと、急に横になり寝始めた。


「ジュースあげる。雪見くんジュースしか飲まないから買っておいたよ」


「ありがとうございます」


私のためにおもてなししてくれる。


「みるくちゃん、雪乃ちゃんは酔っ払いだけど、いい子だよ」


「あ、はい」


とっても優しいんだなぁ。ビールの缶やおつまみなどがその辺に散れている中で、お姉さんは寝ているが。私はその近くでジュースを頂いている。


「どこにでかけてたの?」


「病院に。定期検診です」

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