第45話

「山本さんって、市川くん狙いでしたよね?」


「い、いえ」


どう考えてもあなたには無理だけど。まぁ、私は彼氏いますから付き合えないけど。どうしてもって言われたら困る…だって塾の先生の知り合いで、その塾の先生に告白されちゃってー。市川くんはまだ私を狙ってるかもしれないですけど?


この人なんなのよ。


「そうなの?そう見えてたけど?」


「ち、違いますよ…」


バカなくせに、田舎もののくせにいつまでも居座ってるの?親がかわいそう。それで?体売って稼ぐ?ぷ。あんたブスだし無理じゃないの?


は?なんなの。私そんなことしない!


胸だけでかい、バカな女だもんね?


ひどい。そんなこと思ってたなんて。


「あー!!みるくちゃん!」


振り返ると金髪の男性がいた。この人、誰だっけ…?


「やっほー!うち遊びおいでよ!」


ぷ。ナンパされてるし。


「なに?この人友達〜?」


「いえ…」


「そ?うちおいでよー」


手をとられた。とてもたくましい手。


声かけられてついてくとか、ほんとバカじゃん?


「あの!遊びに行きます」


「うん!」


はー、助かった。この場から逃げられた。

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