雷さんはコーラを買っていた。俺のためにって。

「ビールうまいんだよ？知ってる？」

「知らないです」

「飲んでみたら？」

「だめです。捕まりたくない」

「…雪乃ちゃん、前言ってたよね？なんかそれ、雪見くんのことだったのかなぁ？知られたくなかった？ん？」

「そうだと思います。捕まってたこと」

「でも、雪見くんいい子なのに？なんで？知られたくない？」

「ありがとうございます」

素直に、褒められた。

「ゴムまたいる？今日またもらった」

「あ、欲しいです」

なんでもらえるんだろう？わからないけど、もらえるならもらっておこう。

「あげる。ねぇねぇー、雪見くんってかっこいいよねー？なんか女の子がきゃーきゃー言いそう！」

「ありがとうございます」

「俺も雪見くん見てきゃーってなるよ」

「そうですか？雷さんは筋肉、鍛えてますか？」

なんとなく、筋肉を見ていた。

「勝手につくよー」

すげーな。俺は筋トレサボるとすぐなくなる。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい