仕事は終了。

「隼人はたまには遊んでもいいのか？」

「は？いいけど」

「金はある？」

「なんで俺が払うんだよ」

「そうだよなぁ…動物園かぁ」

「お前そればっか」

「夢に出た」

「…お前また夢見てんの？天野様に迷惑かけてんじゃね？」

「別に。じゃあ隼人、おやすみ」

「さっさと寝ろよ」

眠たいなぁ…

でもまた夢見そう。

あー、ほらやっぱ！

動物園は真っ暗だ。悠人さんは、スーツなんだよな。変なの。そして、トラのとこに行く。

そんなとこ普通入るか？わかんねー。

つーか！めっさ噛まれて…いてぇーよ！

やべぇって！

まじで、出血しすぎ！

「雪見さん」

「あ！あぶねー」

みるくに起こされたようだ。別々の部屋だけど、俺よほど騒いでたのか？飛び起きていた。

「夢見た。動物に噛まれた」

「え…犬とか？」

「いや、トラ。思い切り噛まれて、食いちぎられるかと思うレベル」

「え…それは、誰かのこと？それとも雪見さん？」

「俺のことは夢に出てない。悠星さんの息子の悠人さんだ。そのあと入院するけど、一人ぼっちなんだ」

寂しい背中だった。

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