第4話

「言葉によって縛られることありますか?」


早速、住職へ連絡してみた。


「あるな。わかったのか?」


「はい。…彼のお姉さんによって、生殖機能が低下しているように感じました。子供を作ることを拒否してる、何かがある。なんとか、できませんか?」


「住所を」


「はい」



しばらくして、すぐに住職がきてくれた。姉が入ってきたら困るが。あいつうるさそうだし。


「ふむ。まずは拘束。やってみなさい」


「はい」


純粋な心を持って、汚れやすい。この、優しい心を助けたい。


「よろしい。結界を。お札を書いたから、貼りなさい」


「はい」


この人は自分を責めている。できない自分が、嫌いなんだ。地道に努力してるのに。


「雪見、やってみるか?心をよく聞いて、感じて。心に入る気持ちで対話してみなさい。後はいつものように振る舞ってみてくれ」


「やってみます」


横になっている雷さんの近くに座って、目をつぶり集中。


雷さん


俺はあなたを、助けたい。


雷さんは素直で優しい心を持ってる。それを見つけなくちゃ。


「誰?」


「こんにちは。お邪魔します」


謎の空間にたどり着いた。これは、雷さんの心?ぼんやりしてる。


「これって夢だよね?」


「夢かも。雷さん、姉を気に入ってくれてありがとうございます」


「ううん。雪乃ちゃんはね、優しいよ」


「雷さんのほうがずっと優しい。あなたの子供を見たいです」


「俺も子供ほしいな」


「でも、怖いんですか?」

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