第39話

「姉がいるくせに、養子になってよかったのか?」


兄貴は心配してくれる。雷さんは店に行ったけど。


「はい」


「てめー借金はちゃんと返せよ」


「はい。あの、隼人のこと、これからもよろしくお願いします」


「は?」


「兄貴に拾われて、隼人は生活できてます」


「…ったく。お前、自分のことも心配しろや。寺にこき使われてるかもしんねーけど

、こっちでもちゃんと働けよ?働いただけ金払うから。無断欠勤はやめろ。いいな!」


「すみませんでした」


「兄貴!」


隼人が走ってきた。


「あの人、めっさ飲みます!兄貴、やばいっすよ」


「なにー?」


店を見たら、雷さんのいるテーブルには瓶がいっぱい並んでいた。女の子は引いてる。すげー、ビールばっか。兄貴は慌てて出て行く。


「おい、飲み過ぎだろ!」


「えー?だって、みんな飲んでほしそうだし?俺ビール大好きー!もっと飲みたい」


「ちょっと、この人未成年っぽいけど大丈夫なわけ?」

「顔色変わんないけど、やばくない?」


「こいつは成人してる。おい雪見!こいつ連れてさっさと帰れ」


「あ。はい」


説教は終わりになってよかった。

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